日本のコンビニと欧米諸国のコンビニの品揃えやサービスは。比べない方がいいかもしれない。
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ガソリンスタンドの横にある売店まがいのモノは『petrol station store』と呼ばれ、田舎のスーパーでも、そこまでボったくらない価格で品物を置いている。
英国のpetrol station storeで、一週間、朝昼晩買った結果どうなるか、実践した地元のジャーナリストが居た。
日本と大違い?欧米のコンビニ
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一週間petrol station storeで食べ物を買って食いつなぐ食レポを実験したのは、英北東部の単一自治区・ハル(キングストン・アポン・ハル)在住で、地元メディア『Hull Live』の記者、アナ・リリーだ。
彼女は一日の予算を53ポンド(7434円)に決めて『一週間GSの売店の食べ物で食いつなぐ食レポ』を書こうと思った。
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’19年現在、EU離脱に揺れる英国では、単一自治区と言えども物価高は免れない。生活を直撃する食べ物はなおさらだ。生鮮食品を全く置いてないGSの売店だけで1週間食いつなぎ、節約になるのか、はたまたダイエットする事が出来るのか、それを伝えるのが彼女の目的だった。
日本では、GSやディーラーの隣もしくは三軒先に駐車場付きコンビニが出店している事がある。日本のコンビニは単なる売店というだけでなく、宅急便の受け渡しや各種料金支払いも出来れば、印刷もでき、コーヒーも飲める。冬になれば、おでんも出てくるので、軽食屋以上、オフィス未満の役割を果たしている。
が、今回アナがレポートした、GSの売店が、そこまでサービスが良いかと言われれば正反対。
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欧米諸国で、コンビニエンスストア並の品ぞろえやサービスの良さを求める場合は、CVSに行かないといけない。が、日本にはドラッグストアという別物がある。
こんな日本の事情を踏まえると、欧米諸国のコンビニ=GS付き売店が、いかにサービスが悪いかが判ってしまう現状だ。
そんな中、アナはどうやって1週間petrol station storeで食レポをしたのか。
ヘルシーをうたい文句にしてるコンビニで何もない?
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アナのpetrol station storeの食レポは、ハルのビバリーロードにあるフランチャイズGS店『Jet』の中にある、コンビニ『Londis』だ。
HPによると『Londis』は、生鮮食品に力を入れ、商品開発に力を入れているという。が、英国に限らず日本でもそうだと思うが田舎と都会のコンビニでは品ぞろえも違う。日本は良心的なので、フランチャイズのコンビニであれば、同じものを買っても値段が跳ね上がるという事はない。
が、『Londis』では、店によって仕入れも値段も違うというのだ。アナは『Londis』ならpetrol station storeでも、ヘルシーな食品にありつけると思い、一日あたりの予算を高めに設定した。ところが、彼女は思いにもよらぬ壁にぶち当たったのだ。
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『LondisのあるGSを選んで食レポしようと思ったのに、行ったらスタバのラテも、カットベジタブルもなかったわ。この品揃えの薄さ見てよ。テロの後じゃないのよ。』
信じられないかもしれないが、この品揃えの悪さで『普通』だという、ありえなさだ。しかも食料品のお値段が信じられない事になっている。コカコーラやファンタは300円近くし、チョコがけビスケットは400円近くするのだ。コーヒー店のケーキでもそんなにしない。
そんな彼女が悩みに悩んだ挙句、考えた食レポメニューは、『朝はオートミールかヨーグルト、昼は単品+スナック菓子、夜は1品。』という組み合わせだ。
月、火、木は、お湯をかけるだけで出来るオートミールのお粥、水、金はヨーグルトと、給料日前の女性の様なメニュー。昼間はチキンラップサンドとスナック菓子、夜はピザと、なんともいえないお粗末なメニューになってしまった。
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このままだと炭水化物ばかりの食レポになってしまうので、意識的にサラダやスムージー、タンパク質を摂るようにこころがけたアナだが『炭水化物以外は、本当に高いの。賞味期限が早いの食料品だけ、お値段が跳ね上がるの。』と眉をひそめた。どういうことなのか。
賞味期限が3年もあるサラダ?1000円もするサーモンの缶詰?
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アナが信じられなかったのは、値段の高さ、ありえない賞味期限の2つだという。
食べるものが何もないという理由で、シャケの缶詰を買おうと思ったら、3号缶で6.96ポンド(975円)もしたという。お歳暮で貰う上等な紅鮭の大きい缶詰ではない。シーチキンサイズの庶民の缶詰だ。
アナが怒るのも無理はない。写真の通り、バカっ高いと指摘があったのは、サーモンやマグロの缶詰で有名な、John Westのもの。ユニークなCMで知られており、日本でいえば、あけぼのや、はごろもぐらい庶民なメーカーだ。
ちなみに、あけぼのの3号缶のシャケ缶詰は300円弱。やはり高い。
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月曜にスタートした、食レポ。アナが他にも驚いたのは、各商品の賞味期限の長さだ。『今って’19年よね、2024年10月までのピザって信じられる。』彼女が夕食に食べたピザの賞味期限は5年後。ほとんど宇宙食だ。サラダの賞味期限は2022年になっている。ヘルシーどころではない。
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流通の関係上、安定して入手しづらいもの、賞味期限が短いものほど価格設定は高めにしてあるという。フレッシュジュースは500円、サンドイッチは700円だったらしい。『これなら絶対に、スーパーに行って半額以下で程ほどのモノを買うわよね。グルメじゃないんだし。』
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食レポを続けたアナが言うには、約一週間のうち最初の2日間は自制心がきいていたので、あまりものを買わないで店を後にすることが出来たと言う。だが週の後半に入ると、スナック菓子が目に入るようになり、買わずにいられなくなってしまったというのだ。『これはストレス以外何者でもないわね。』
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彼女は、食レポの間、ある種類の食べ物だけは手を付けないでおこうと決めていた。だが、最終日にとうとう手をつけてしまった。それは何か。
禁断のワンプレート購入!でもマズい…
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普段の生活でもアナが好きなのは、ワンプレート。さすがに一週間、ワンプレート絶ちするのは辛かったらしく、とうとうコンビニでワンプレートを購入。味に期待してはいけないと思いつつ。電子レンジでチンするタイプのプレートを買ってしまったという。『実を言うと食べるのは好きだけど料理は得意じゃないの。だから電子レンジでチンするプレートが好きなのよ。』
だが、そんな彼女の期待を裏切るかのように味は、しょっぱくうまみが全くなかったという。
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食レポ最終日の金曜日。彼女は最後の希望をバーガーに託したのだが、これもまた味気なくておいしくなかった。それどころか『マズくて吐き気がしたのよ』というシロモノだったそうだ。
体を張って食レポをした結果、アナが出した答えはなんだったか。
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『面倒くさくても、やっぱり料理はするべきだし。スーパーには素晴らしい食材がいっぱいあるわ。GS付きのコンビニは24時間開いてるけれど、美味しいモノを食べたければ、甘えるべきではないわね。』
彼女の食レポを見ると、日本は恵まれているのではないだろうか。