『さよなら、後の事は頼んだよ』娘を抱え飛び込み自殺をした父がかけた一本の電話が運命を分けた!


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’19年9月24日、日本では三連休開けの朝、NYブロンクスの地下鉄で幼い娘を抱きかかえ飛び込み自殺をした父親が居た。

父親は、ホームに入ってきた列車にはねられ死亡。娘は奇跡的に命を取り留めた。父と娘の運命を分けたのは、父親が自殺する5分前に家にかけた一本の電話だった…。

さよなら、後の事は頼んだよ


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飛び込み自殺をしたのは、NYブロンクスに住む、フェルナンド・バルブエナさん(享年45歳)。

彼は毎朝幼い娘フェリーニちゃんを学校に送っていたが、その日は学校と逆の方向の地下鉄のホームに来ていた。彼は自殺する数分前、妻のニウカ・カラヴァーロさん(41歳)と電話で口論になっていた。

カラヴァーロさんは、フェルナンドさんのその時の様子をNew York Postのインタビューでこう答えている。


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『最初はいつもの口論だと思ったの。でも彼が電話を切る時に、私にこう言った。『さよなら、後の事は頼んだよ。』って、いつもと違う。なんだか判らないけれど、すごく悪い予感がした。気が付いたら私は(娘の学校じゃなくて)地下鉄のホームに走って行ってたわ。』妻としての勘だったのだろう。夫は娘を送りに行ったのではなく、命を絶とうとしたのが判ったのは。

夫妻と家族ぐるみで付き合い、フェリーニちゃんの名づけ親でもある、ルイス・サンチェスさんは、New York Postの取材に対し、カラヴァーロさんが、どれだけうろたえていたかを答えていた。『電話で揉めるのは、いつもの事だったんだが、急に家から飛び出して、悪い予感がすると言って、キングブリッジ駅まで、走って行った。近所の皆も何があったんだ、と言ってたよ。』


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駅に着いたカラヴァーロさんの目に映ったのは、急停車した地下鉄、立ちすくむ人々だった。夫と娘が飛び込み自殺をしたと鉄道員に告げ、前に通してもらったカラヴァーロさんの目に映ったのは、列車の下敷きになりかけたフェリーニちゃんが、3人の男性の手によって助け出された後だった。

『娘さんは、無事だ!』

娘さんは、無事だ!


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列車の下に潜り込んでいたフェリーニちゃんを救いだしたのは、ブロンクスの土木作業員ジャイロ・トレスさん(36歳・写真)だった。その他にも、6人の子供を持つシーザー・ドミンゲスさん(29)、アントニオ・ラブさん(32)が手伝った。

乗るはずの列車を待っていたら、目の前でフェルナンドさんがフェリーニちゃんを抱え列車に向かって飛び込んだ。『誰も親子の背中を押したわけじゃない、誰のせいでもない。何が起こったんだ?悪い夢じゃないのか?僕たちだけじゃない、その場にいる全員が凍り付いた。』ジャイロさんは、New York Daliy Newsのインタビューに対し、こう答えていた。

『僕は列車が来るまでスマホをしていたんだ。娘を連れていたからね。娘の悲鳴で気が付いた。何が起こったのか最初は頭の中で整理がつかなかった。でもすぐに助けにいかなくちゃ、と体が動いた。3人とも同じ事を思ったよ。』ドミンゲスさんは答える。


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ヒーローになりたいという気持ちは、これっぽちもない。ただ目の前の命がある限り助けなければ、というので頭が一杯だったという。シーザーさんやジャイロさんが線路に降りた時、最初に見えたのは、フェリーニちゃんのバックパックだった。その次に見えたのが、フェリーニちゃんが手を動かして助けを求めている所だった。『女の子は生きている!生きているぞ!』ホームから歓声が上がった。

ジャイロさんとシーザーさんが、列車の下に潜り込んだフェリーニちゃんを引きずり出し、アントニオさんが、ホームの上にいるカラヴァーロさんの所に引き上げた。その後、3人は、ホームのはるか向こうに引きずられているフェルナンドさんの遺体を引き上げようとしたが、列車の車輪と線路に遺体の一部を挟まれ、即死状態だったのが判り、諦めたという。

その後、NYPDが来て、現場検証を行い、フェルナンドさんの死亡が確認され、フェリーニちゃんは、ジャコビ・メディカル・センターに搬送された。


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『カラヴァーロさんは、僕にありがとうと泣きながらハグしてくれて、僕たちやホームにいるみんなに深々と頭を下げていったよ。』ジャイロさんは、フェリーニちゃんが助けられた後の様子を語った。

重度のうつ病に悩まされていた夫


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カラヴァーロさんは、フェリーニちゃんが検査入院の後無事退院し、メディアのインタビューに答えた。『おかげ様で、娘は無事たいした怪我もなく、退院することが出来ました。』

カラヴァーロさん曰く、夫のフェルナンドさんは、自殺する前重度のうつ病を患い、職を失っていたと告白。

『彼は昔から思った事を言わないと気が済まない性格。本当の彼は良き父で、誠実で、誰よりも娘を愛して、仕事に対して真面目な人だった。』ある日突然職を失い、家の中でも口論が絶えなくなり、一家を養えなくなると思い詰めた結果が、飛び込み自殺だった。


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地下鉄の乗客たちの心境も複雑だ。あの日、レイディ・マディネスさん(49)は会社に行く途中で事故に遭遇した。

『娘さんにとって一生の心の傷になると思うわ。』そう言った後、レイディさんは、こう言った『飛び込み自殺で、列車が止まってしまったじゃないかと、こころないヤジ馬もいたわよ。でも、人って、いつ何時、死にたいと思うほど追いつめられてしまうかもしれないじゃない。』

フェルナンドさんの命は、もう戻らない。だがフェリーニちゃんに注がれた愛は、永遠のものであると信じたい。

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