©Caters News Agency
モザイクがかけてあるが、痛々しい写真だ。これ実は英国の現役美女モデルの『かかと』と知ると、もっとショックだろう。それもそのはず、このかかとの持ち主は安物のサンダルを履いたために酷い目に遭ってしまった。
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安物のサンダルを履いて酷い目に遭ってしまったのは、英国ウェストサセックス在住の美女モデル・ジェマ・ダウニーさん(23)。この通りの金髪美女なのだが、ほんの出来心で中古の安物サンダルを私用のため購入し、あわやモデル生命を絶たれる所だった。
『軽い気持ちで買ったサンダルで、こんな目に遭うと思わなかったわ。安いサンダルのサイズが合わないというのは往々にしてある事なの。今度も絆創膏を貼っておけば大丈夫って思った。みんなも気を付けて欲しいわ。』彼女が命を脅かされたという病は何だったのか。
安物のサンダルと、侮っていたら死ぬところだった
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ダウニーさんが写真の中古のサンダルを買ったのは、5月末。仕事柄10cm近いヒールを履く彼女は、夏に向けての普段履きとして、このサンダルを中古店で購入した。
『モデルって言ったって、第一線で活躍する人以外は、それ程ファッションにお金をかけられるのでもないのよ。私たちは、工夫してオシャレにして見せないと、エージェントに見て貰えないもの。』まさかその行為が仇になるとは。
市場に出回る大量生産の靴が、合わないのはよくある事、ダウニーさんはそう思い、サンダルのかかとが合わないのを気にせず購入。だが歩くうちにかかとに靴ずれが出来た。
『靴ずれが出来たのは片足だけだし、絆創膏をはっておけば大丈夫って思ったのよ。』靴ずれが出来たその日は、絆創膏を貼ってすませた彼女だったが、翌朝みてみると靴ずれの後は膨れ上がってきた。
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それでも靴のせいだと思いダウニーさんは、靴を変え、絆創膏を変え外出を続けたが、とうとう家の中の階段から転げ落ちてしまった。靴擦れした方の足をみると、かかとは変色し、腫れあがっていた。
『これは靴のせいじゃない、お医者さんにいかなきゃって思ったの。もっと早くいけばよかったのに。』ダウニーさんは振り返る。
©Caters News Agency(チアノーゼ足)
ダウニーさんは、階段から転げ落ちた翌朝地元のGPに行き、抗生物質を貰い、化膿どめを塗ったが、その日の昼から嘔吐、悪寒が止まらなくなり、靴擦れした足はチアノーゼ状態になり、心臓の鼓動はバクバクと脈打つのが自分で判るほど大きくなり、眼球が飛び出そうになった。救急外来に這うようにして行った。そこで診断されたのが敗血症だったという。
病院のベットで点滴を受け、ダウニーさんは医師から、化膿箇所から体全体に毒素が回ると死に至る危険性があるので、足首を切断する可能性があると知らされた。
『安物のサンダルを選んだせいで、足首を切らなければいけないのよ。私のたった一つの過ちのせいで、一生義足か車椅子になるかもしれない。足首を切断する可能性が消えるまで、ずっと泣いていたわ。』
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幸いにも、ダウニーさんは、九死に一生を得て、三ヶ月の治療の結果、足首を切り落とさずに済んでいるが、未だにかかとにひっかけるタイプのヒールやサンダルは履けない。かかとの組織がきちんとかたまっていない上、傷跡も生々しく残っているからだ。
では、彼女をここまで苦しめた敗血症は、どんな病だろうか。
細菌、ウィルスが原因で起こる敗血症
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敗血症は、細菌、ウィルス、真菌(カビ)が原因で起こる感染症だ。重症化すると臓器不全で亡くなる事から、死亡原因のトップに挙げられる。
局部の炎症によって生じるのではなく、最近やウィルスの感染に対し、体が制御不能になる事で生じるので、体の免疫力がきちんと働いているかいないかで敗血症から生還できるかどうか道が分かれる。
通常、体の中に異物が入ると、免疫細胞が活性化し制御しようとするが、免疫細胞が過剰に働いたり、反対に免疫細胞が働かないと細菌やウィルスに体組織が負けてしまい臓器不全に陥る。
©Rod Ryan Show/iHeartRadio
そのため、患者は高齢者、新生児、術後で体力の弱った患者に多く、今回のダウニーさんの様なケースは見落とされがちだ。
以前、
真夏の公共プールのシャワーで人喰いウィルスに足の裏をやられた男性の話を掲載させて頂いたが、あれもウィルスだけでなく敗血症が絡むと死に至る。
©Rod Ryan Show/iHeartRadio
では、敗血症と判る具体的なガイドラインは、どの様なものだろうか。
英国で定められた敗血症ガイドライン
英国で定められている敗血症ガイドラインは、以下の6つになっている。
1:ろれつが回らない、喋っている事がおかしい
2:尿が出ない
3:ひきつる様な全身筋肉痛
4:心臓が急激にバクバクし、死ぬのではないかという恐怖感に襲われる
5:手足が冷たくなり、顔面蒼白になる
6:体温が平熱より急激に下がる
その他にも、敗血症は容態が変化し、最悪の場合死に至るので、少しでも以上のような症状がみられた場合は、救急外来に行くように英国では市民に呼び掛けている。
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ダウニーさんは、今回の一件で懲りたのか、Dailymail誌にこう語っている。『まさか自分の身の上に降りかかるなんて、って誰もが思うでしょう。私もそうだったのよ。死にかけて初めて思い知ったのよ。オシャレでいたい気持ちは判るわ、でも足は命の次に大事なのだからお金をかけて頂戴ね。』