リアル赤毛のアン!インド人両親から生まれた赤毛の少女


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24歳のプージャ・ガブトラさんは、インド・ムンバイ産まれ。
典型的なルックスのインド人の父・Rejeshさん(51)と母Hemaxiさん(48)の間に生まれてきた。

©Cater News Agency

彼女は見ての通り『インド版赤毛のアン』ならぬゲール人そのもののルックス。

赤毛、白い肌にそばかす、エメラルドグリーンの瞳は、産まれた頃はお人形さんそのものの様に可愛かったが、小学校に入ると彼女は周囲から外見の違いからいじめられるようになった。

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両親と違う外面で産まれてきた彼女に対し、心無い周囲の人々は『何か悪い病では』と事あるごとに口にし、他人事である事をいいことに『DNA検査をした方がいいんじゃない』と余計な事を言う人も居た。

『私が産まれてきた時、両親でさえ、この子誰?って青ざめたそうよ。だって私の両親は褐色の肌に黒い髪、茶色の目なんですもの。』プージャさんはデイリーメールのインタビューに対して、こう答えた。

プージャさんに、そばかすが出来始めたのは3歳の頃。親族一同シミ一つない肌だったので、周囲の子供やその親からは『どうしてそんなのが出来るの』と興味本心に、よく聞かれたらしい。

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大学一回生の時、彼女はノースリーブのカットソーを着ていっただけで同級生に『目立ち』と影口を叩かれ、ハブられた。『あれぐらいの女の子って誰でも一回は肌をだすファッションに興味を惹かれるでしょう?大人になって宗教上の理由で肌を隠しなさいと言われるまで、誰もが通る道だと思うわ。』

彼女は、そうした言われのない陰口を叩かれたり、いじめをうける度に『落ち着いて、私はインド人なんだから、自分に誇りをもつのよ』と言い聞かせていたという。その体験が彼女をファッション関係の仕事に導いたと言っても過言ではない。

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プージャさんの母Hemaxiさんは娘が学校で、いじめられる度に励ましていたが、彼女も不安に無縁だったわけではない。
プージャさんは一人っ子だが、これは彼女の両親の決意が由縁だ。

もし彼女に妹や弟が産まれ、それがプージャさんと同じ様に欧米人の様なルックスだった場合、プージャさんの様に、外見上のコンプレックスや偏見をしなやかに跳ね返してくれるかどうか、両親は自信がなかった。最悪の場合、犯罪に走ってしまう事もあるかもしれない。

反対に典型的なインド人のルックスで妹や弟が産まれた場合、プージャさんは産まれた弟や妹は愛してくれるだろうが、世間のプージャさんに対する外見上の偏見はますます強くなるだろう。そう考え、両親はプージャさんの下に子供をつくらなかったのだ。

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実は彼女の様に、インド人から白人の子供が生まれるというケースは10000人に1人、あるかないかという割合らしい。
英国にインド人が住んでいた歴史があり、そこからルーツを辿ると、白人が産まれてくる確立が判るというのだ。

今回のプージャさんのケースも、外見上のカギを握るのは母方の祖母で英国から帰国したインド人だというが、プージャさんの祖母は、Henaxiさんが若い頃に亡くなっている為、プージャさんですら写真でしか見た事がない人物だという。

『やっと自分の人生に前向きになれてDNA検査も受けてみようと思う気になれたの。DNAが全てを物語ると思ってるわけじゃないわ。化学的な事では判らない私のルーツを知る、おばあちゃんが亡くなってしまった事だけが唯一の心残りね。』プージャさんの心は職業柄自分のルーツを探る旅に出ている。その職業とは何だろうか。

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プージャさんの職業は民族衣装の輸出業だ。
大学卒業後、小さな会社を起こし、開業資金を貯めていた数年間はタクシードライバーをしていた。お客さんを乗せ、会話をし、基本的な会計を覚える事で、英語とビジネスに必要な会計知識を身に着けていったという。

『びっくりしたのが、お客さんが私にヒンディ語で話しかけてきた事よ。今まで街中を歩いていても”Hello”としか声をかけられなかったわ。私を旅慣れたバックパッカーだと思っていたのね。だから頭に来てヒンディ語で返答して、相手をギャフンと言わせた事もあった。それが今度は最初からヒンディ語で向こう話しかけてきてくれるの。ちゃんとインド人に見える事だと思って本当に嬉しかったわ。』

が、米国に渡る時は、プージャさんも、そうはいかないらしい。渡米しようとパスポートを見せる度、職員にパスポートを二度見される事は幾度となくあるのだそうだ。

ビジネスで世界を回る様になって彼女が出逢えたのは、自分と同じ様に『これが典型的な〇〇人のルックス』という考えに振り回された末に自由を勝ち取った人々が大勢いる事だ。『自分一人が戦ってきたわけじゃないと判ると勇気が出てきたのよ。』

実際、英ミルトン・キーンに住むファイナンシャル・アナリストのキャサリン・ホーワースは白人の夫リチャードとの間に生まれた息子ジョナと娘ソフィアが白人だった事に驚いた。

©Damian Mcfadden

彼女はナイジェリア出身で黒人、親族も黒人だ。動転し遺伝子のエキスパートのカウンセリングをうけた所、彼女のようなケースは100万分の1起きるという事が判明しているという。

人類というのは奥深い。だからこそ私たちは惹かれてやまないのかもしれない。

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