ホワイトハウスの隣の芝生で焼身自殺の30代の男性・家族から捜索願が出ていたことが判明


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現地時間’19年5月29日、ホワイトハウスに隣接するザ・エリスプで、ひとりの男性が火だるまになり、病院に搬送されたが、全身の85%を火傷する重症で死亡が確認された。


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焼身自殺テロを行ったのは、アナブ・グプタ(Arnav Gupta)。グプタは、ワシントンDC北西部に位置するベゼスタ出身。家族によると、グプタは、事件があった日の朝9時20分に家を出て以来、連絡が取れなくなっていたという。


©Montgomery County Police

グプタの死亡が確認された30日の今日、監視カメラの映像で、グプタが観光客に紛れて入っていく姿が映っているのが発見された。

その僅か数秒後、人気のない所で、グプタは自分の体に突然火を放ち、火だるまになり、シークレットサービスが消火活動にあたる姿が、監視カメラで確認された。

グプタは、アメフト選手の様なプロテクターごと全身炎に包まれる中で、雄たけびを上げながら仁王立ちになっていた。グプタが突然焼身自殺テロを図った事で、70人以上ものホワイトハウスの職員がザ・エリスプに駆け付け、消火活動にあたり、近くに居たツーリストたちの安全確保にあたった。


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SPの迅速な判断と行動により、他のツーリストたちに怪我はなかった。ホワイトハウスの代理人のホーガン・ギドレイによると、事件当時、トランプ大統領は執務中だったという。

ホワイトハウス敷地や隣接するエリアでの焼身自殺抗議は、これが初めてではない。今年に入ってから二度目だ。

’19年4月12日、車椅子の電動スクーターで乗り付けた男性が、突然、自身の上着に火をつける騒ぎが起きた。周辺を警備していた大統領警備隊の隊員により消火活動が行われ、男が拘束され、近くの病院に運ばれたため、命に別状はなかった。


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過去には、ベトナム戦争に抗議する目的で、’65年に、国防総省のマクナマラ国防長官の部屋の真下でクエーカー教徒の男性は焼身自殺をしている。このくだりはマクマナラ本人がなくなる前に出した回顧録とドキュメンタリー『フォッグ・オブ・ウォー』で詳しく描かれている。

ロバート・マクナマラ元国防長官の苦渋に満ちた『マクナマラ回顧録』(邦訳:共同通信社)の中でも、とりわけ衝撃的なくだりである。


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マクマナラの執務室の手前で、自分の体にガソリンをかぶり焼身自殺したクエーカー教徒の名は、ノーマン・モリソン。当時31歳で、1歳になる娘を抱え、焼身自殺を図ろうとした。自殺直前に娘を手放したが、娘の他に妻と息子を残し命を絶った。焼身自殺テロは、ベトナム反戦運動に火をつけ、マクマナラに『人殺し』の汚名を着せた。

ジャクリーン・ケネディからも『この人殺しをやめさせて』と言われた彼は、後に『ペンダコン・ペーパーズ』で窮地に立たされることとなる。


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ホワイトハウスの焼身自殺テロは、政治に対する不満である事に間違いない。3年前に置きた台湾バス運転手焼身自殺テロも、観光客激減のとばっちりを喰らったバス運転手の哀しい末路だった。

3年前の7月、台湾で、中国人観光客を乗せたバスの車内で火災が発生。バスはガードレースに激突し、乗客乗員26人全員死亡という悲惨な事故が起きた。


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台湾の桃園地方法院検察署(地検)は事故原因を、自殺を図った運転手の放火とし、運転手を酒気帯び運転、放火、殺人の罪で起訴するはずが、被疑者、被害者全員死亡の為、不起訴処分となった事件だった。

原因は頼みの綱の中国人観光客が、葵政権になってから激減した事による不景気だというが、今回のホワイトハウス焼身自殺テロも、見えぬ景気回復への抗議ともとれる。

他にも焼身自殺を『社会的抗議』の手段として選んだ人がいる。人権派弁護士のデヴィット・バッケルだ。


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バッケル氏は’18年4月14日、NYブルックリンのプロスペクト公園で焼身自殺を図り、死亡が確認された。

その前に、NY Times ガーディアンなど各種報道機関宛てに遺書を送っていた事が発覚。バッケル氏は、ガソリンをかぶって焼身自殺する事を『地球上のほとんどの人間は、今や化石燃料から作られた有害な空気を吸っており、その結果たくさんの人が早死にしている。私が化石燃料を使って早く死ぬのは、人間が自分たちに行っていることを反映したものだ』と遺書にしたため示した。

地球上で起こる環境汚染の全てが化石燃料が原因でリサイクル不能である事に嘆き、同性愛者の権利向上のために法廷で闘ってきたが、未だ米国における同性婚合法が厳しいことも嘆いていた。

日本でも、70代の男性が『生活保護を貰っても生活が出来ない』という理由で、新幹線の中で焼身自殺を図った男性が居て、大惨事となった。焼身自殺は他人事でもなく、誰かを巻き込む『社会的怒りと抗議』である。
それに気づかぬフリをしている、私たちにも責任の一端はあるのではないだろうか。

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