オーストラリアのパースに住むロシア系美女・ダナ・ブーリンさん(30)は5年前、旦那の不倫相手に火をつけられ全身火だるまになり意識不明の重体となった。
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かろうじて命は取り留めたものの、ダナさんは医師に『もう元の体や顔には戻らないでしょう』と宣告され、皮膚の状態が戻るまでの2年8か月、全身ミイラ状態で、十字架の様に貼り付けにされ、顔はコンプレッションマスクで覆わなくてはいけない日々が続いた。
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ダナさんはこの通りの美女。
整形おばさんとして知られるジョセリン・ウィデルシュタインが整形してでも手に入れたいであろう、顔のモデルはダナさんの様なタイプなのだろう。この写真はダナさんが犯人に襲われる前に妹さん(右)と撮ったもの。ダナさんを襲ったのは旦那さんの不倫相手だった。こんな美しい奥さんがいるにも関わらず出来心を起こす旦那も旦那だが。
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犯人でダナさんの旦那の不倫相手であるNatalie dimitravskaは、ダナさんの旦那さんにチョっと優しくして貰っただけで、自分に気があると思う程、妄想癖の激しい女性だったらしい。ダナさんは当時を振り返り、自分がこんな目に遭うかもしれないという兆候はあったとDaily Mailのインタビューに答えていた。
『私が電話に出ると、死んでしまえだの、かわいい顔してだの、脅迫まがいの口調で怒鳴り込んできたのよ。そんな事が何週間も続いていた。その時に主人の不倫相手だったと判ったのだけど。』それがまさかダナさんを殺しに来るとは思いもよらなかったのだろう。
そしてNatalieは、真夜中にダナさんの家に車で行き、寝静まった夫婦の寝室に入り、ダナさんにエタノールをかけ、火をつけたというのだから尋常な神経ではない。
Natalieは、犯行を計画していたのか、その後、髪の色を変え、マダカスカル行きの飛行機に乗って高飛びしようとした所、捕まったという。
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裁判は、ダナさんが、ある程度回復するのを待って2013年に行われた。
判事のBruce Goetzeは、加害者は被害者を計画的に死に至らしめる事を目的としており、被害者の人生に影響を与える残虐かつ人道に外れた行いである事から、懲役17年の判決が下された。
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だがこの判決。見ようによっては、軽いと言えるだろう。自己中な女の犯行なのだから。
日本でも、今年、大阪府堺市で、内縁の夫が居る無職のアラフォーのヤンキーの女が、浮気相手に入れ込み激昂。同じ様にエタノールをかけて放火し、大惨事になった事件があった。
だがダナさんが違うのは、ここからだった。下らない女に自分の人生を奪われて終わるわけではなかったのだ。
ダナさんの火傷は真皮に到達し、痛覚も麻痺する3度と呼ばれる最も重症な火傷で、全身の6割を損傷し、生きながらえているのは奇跡。元の美貌はとりかえせないと医師から宣告されながらもダナさんは皮膚移植に耐え抜いた。
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火傷直後の顔は、顔の真皮が見え、生きる事すら絶望的だった。ダナさん曰く『火だるまになった事よりも、痛みに耐えながら生きていかなくてはいけない事の方がよぽど辛いのよ』という。全身の皮膚が再生する為の言葉に出来ない程の激痛に耐える為、彼女は一日に3回のマインドセラピーを受け、体が動く様になったら、床ずれ防止の為に、出来る限り、体を動かすようにした。
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旦那の不倫相手についてダナさんはこう言う
『私は、火だるまになった後、2年半も十字架に貼り付けられたみたいに殆ど動けず、顔はマスクをしたままだった。こうして何とか普通の人と同じような生活に戻るまでに5年の歳月を費やしたのよ。それも自分の努力が実ったからだと思っている。
なのに彼女(犯人)は夫と不倫してる間も、17年の刑が執行された間も、文句を言うわけでしょう?そんなのたまらないわ。もう私にはかまわないでほしいわね。』
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ダナさんは顔はこの通り、ほぼ元通りになった上、皮膚が引きつれる事もなく、歯や骨の損傷もなかった為、人前で喋ることも出来る。
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だが、首から下は、そういうわけではなかったらしい。
顔の皮膚移植を優先した為に、鼠径部からかなり皮膚組織を採取した為、皮膚下のコラーゲンを作る力が弱まり、シワシワになってしまった。もう今では首から下を洋服で覆わなくては外出できない。30過ぎの女性に対してむごい仕打ちだろう。
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『こんな大火傷を負って、三途の川から戻ってくるだなんて、女性版フランケンシュタインみたいね。』彼女は、地獄を見た5年の歳月をこう振り返る。
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そんな彼女だが、これだけの酷い目にあった人生、無駄にするはずもない。
ペンギン・ブックス・オーストラリアから『WORTH FIGHTING FOR』と題して、彼女は自叙伝を上梓する運びとなった。
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『どんな試練が待ち構えていようとも、戦う価値はあるのよ。それが貴方の人生を磨いてくれるものなのだから。』