セレブと名前が一緒だと、なんとなく嬉しくなったり、人一倍努力してみようと思う。
だが図らずとも、悪名高きテロリストや独裁者と同じ名前になってしまったとすればどうなのだろうか。本人や名付け親に罪はないが、彼らは嘆く事になるだろう。
ここに挙げるのは、悪名高きテロリストや独裁者たちと偶然にも『本名』が一致したために、人生のとばっちりを喰らってしまった哀れな善良な民間人の話である。
1:オサマ・ヴィン・ラディンと間違えられた少年
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’02年にイラクのアレキサンドリアで産まれた少年の名前は、オサマ・ヴィン・ラディン。
彼が産まれた翌年に米軍のイラク侵攻が始まり、オサマは産まれてからすぐに偏見にさらされる事になる。
彼は『国際テロリストと同じ名前』だったというだけで、学校に通う事も出来ず、両親も命の危険に晒された。近所のスポーツ仲間に入る時も、幾度となく追い払われ、その度に、あのヴィン・ラディンの血縁でない事を証明するまでに時間がかかった。
どこに行くのにも写真付きの身分証明書を身に着けなければいけなかった。
これ以上理不尽な理由で彼や彼の家族が身の危険に晒される事を恐れたイラク司法局のカシム・アル・アジャリは、彼に名前を変えるを勧めた。彼はアルマド・フセインと名前を変えた。
しかし不幸な事に、彼が戸籍上名前が変わる4日前に、ヴィン・ラディンは米国CIAの奇襲作戦により抹殺される事となる。
新聞には大きく『ヴィン・ラディン死す』と書かれていた。
だがその背景に1人の少年と家族が巻き添えになっている事は知らない。
2:スペルは違うのに独裁者と間違われ就職できなかった男
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インドの技術者サダム・フセインは、あのサダムと同じ名前というだけで、40社も会社の就職面接に落ちた。
インドとイラクでは『フセイン』のスペルが厳密には違い、インドでは『Hussain』、イラクでは『Hussein』なのである。aとeが違うだけで、『誤魔化してるだろう』と言われ、全然顔も違うのに、追い返されたというのだ。
独裁者サダム・フセインと同姓同名の人はイラクにも居て、その人は、オマヌケにも銃の暴発が原因で亡くなった。
独裁者サダムの力は’03年ごろに揺らいだと言われているが、それまでイラク国内の人々は、同姓同名であれば、大人は人間関係や就職に困り、子供は学校でいじめられた。
ある人は、サダムと同じ名前だったのを変えようと’06年に試みたが、名前を変えるのには、莫大な金がかかるという事を知り、諦めたのだという。
独裁政権はかなり長く続いたはずなので、何故子供に独裁者と同じ名前をつけようとしたのか、その辺りがきになって仕方がない。
3:自分宛のメールが全部スパムになった男
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Scottish Tourist Boardに勤めるCraig Cockburnさんは、自分の苗字の一部が俗に言われる『放映禁止用語』だった為、自分宛のメールはいつもスパムに振り分けられ迷惑していた。
San Jose Mercury Newsに、この苦情を訴えたCockburnさんは、それなら貴方の苗字の一部を大文字にしてみてはいかがですかという提案を受け、C0ckburnと、oをゼロに変えた所、自分宛のメールがスパムに振り分けられる事はなくなったという。
COckburnさんの様に、スパムメールフィルターに悩まされている人は案外多い。
スパムメールフィルターが役にたっているかどうか、たまに悩まされる事があるのは筆者も同じだ。
4:サーバのE-mailアドレスが作れない男
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YahooやGmail、hotmailは寛容だが、どうもサーバのメルアドは、昔は寛容ではなかったらしい。
医師のLibshitzさんは、’98年家に、やっとこさネット回線をひき、トム・ハンクスとメグ・ライアンの映画『You’ve Got Mail』よろしくメールをしてネットにつなごうとAOLに申し込んだ。
あの頃は、映画に出てきたAOLに申し込む人が多かったのだが、Libshitzは何故か自分の名前を拒否られてしまった。メルアドはダブるとダメだというから、誰かが使ってしまったのだろうと思っていたが、どうもそうでもないらしい。
どうして自分の名前をメルアドに使えないんだ?と怒ったこの人、ゴリ押しで『例外として使ってもいいよ』と認められたそうだが、そこまでしてメルアドは『名前』に拘るものだろうか。
5:メルアド作成規制が反イスラムまみれだった
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リンダ・キャラハン(Linda Callahan)は米国に住む普通の主婦だ。
PCを買い、ネットをひいて、Yahooのメルアドを所得しようと思ったら、何度やってもエラーが出る。何故かというと、Yahooのメルアド規定が当時、ヘイトとしか思えないようなものになってたからだ。
ローマ字のスペルの中に『アラー』『オサマ』『ヴィン・ラディン』を連想させる文字が少しでも入っていたら、はじき出す様になっていた当時のYahooメール所得システム。
Yahoo側が謝罪したのも後の祭り。彼女はGmailに乗り換えていた。
6:ヒットラーになりきってブタ箱にブチこまれた男
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名前をアドルフ・ヒットラーに変えた男が、ブタ箱にブチこまれた。そりゃ当然だ。
この男のナチスへのカブれようは酷く、娘や息子の名前がナチスの幹部やヒットラーの愛人というのだから、どうにかしている。
元々この男の名前は、Isidore Heath Campbell。
彼が名前を変えた途端、誕生日ケーキに名前を入れるのは拒否られるわ、社会から全力で拒否られているのに強引に思想を押し通そうとしたため、このままではDVの温床になると、ブタ箱に入れられた。だが、この男まだ全然懲りていない。
釈放されてシャバに出てきたあと、ヒトラーのコスプレをしていたという。
7:ジェームス・ボンドったって、スパイじゃない
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ジェームス・ボンドといえば007。スタイリッシュな英国スパイの象徴であり、こんなオッサンではないだろう。
が、同姓同名の世界各地の男性は『全員があんなカッコいい男だと思わないでほしい』と思っているはずだ。
こちらのジェームス・ボンドさんは、1920年~1989年までフィラデルフィア大で鳥獣専門の教授を務めていた人だった。Birds of the West Indies (1936)という本も出している。
007の原作者は、007の本名を考える時、なるべく目立たない名前にしようと思ったらしい。これがこの様な結果をもたらしていたとは、思わなかったのだろう。
8:イスラム国テロリストと間違われた女性
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『アイシス』は米国の間でも、普通に使われる名前だ。
だが、ISIS(イスラム国)が、この略称を使いだした途端、この名前をもつ女性たちの多くが身の危険に晒される事となった。
’15年9月、サンフランシスコで、Isis Anchaleeさんは自分の名前はISISの間で拡散され、命の危険に晒されそうになった。
彼女だけでなく、ISISという名前のついたNYのネイルサロンやベルギーのチョコレートメーカーも被害に遭い、会社の利益や従業員の安全を守るために社名を変更した所もあるという。
以前、ヴェトナム系オーストラリア人の男性が本名『Phuc Dat Bich(フ・ダ・ビ)』を英語で発音すると下品になるという理由でFBからアカウントを停止させられたと大騒ぎした事件が起きた。
だがこれは本人が撒いた全くのでたらめで、本名はその通りなのだが、FBにアカウントを停止させられたのは嘘。本人曰く
『自分の様な人間でも、メディアを騙す事が出来る』という事だったのだそうだ。
彼のやった事は、ここに挙げた『本名により迫害された人々』を侮辱している事にならないだろうか。
Top 10 People Whose Names Gave Them Problems