原因不明・数万人に1人の難病で片目失明、難聴、子宮摘出に…子供が欲しい妹に姉が起こした奇跡


[AD] 「受験生に役立つ情報誌」や「大学パンフ」の請求で必ず【1000円】もらえます。

数万人に1人の難病に侵され子宮摘出手術を受ける事になった妹の最後の願い、子供が欲しいという願いを叶える為に、代理母を引き受けたのは、かつて大学でバスケットボール花形プレーヤーだった双子の姉だった。


©Whitney Bliesner

オレゴン州ポートランドに住む、ウィットニー・ブリスナーさん(34)は、中学2年の時に、数万人に1人という原因不明かつ突発性の難病に侵された。彼女の病は、神経線維種2型。

神経線維種は、1型と2型があり、1型の発症率が3000人に1人なのに対し、2型の発症率は数万人に1人。どちらも染色体異常により起こるもので、1型は17番目の染色体が、2型は22番目の染色体に異変が起こる事で、NF型と呼ばれるタンパク質を作る事が出来なくなってしまう病だ。


©Whitney Bliesner

1型は、全身の皮膚に小さな腫瘍(末梢神経線維種)と、カフェオレ班が出来るが、2型は脳神経や脊髄神経に細かい脳腫瘍や、髄膜種が出来るのが特徴だ。しかも腫瘍が広範囲に渡り出来る上、どの腫瘍が致命傷になり大きくなるのか見分けなくてはいけないので、並の脳外科医では手術は不可能とされている。

良性腫瘍に分類されているものの、医療費は高額で、日本では国の補助金が出る様になっているが、米国ではどうか判らない。ウィットニーさんの病は最初、片頭痛が起き、片耳が聞こえ辛くなった所から始まり、片耳は全く聞こえなくなった。
その次に頭の左の部分に片頭痛が起き、左目が失明。今は右の耳も聞こえ辛い難聴だというのだ。だがここまで病状が進行すると保険外で米国指折りの脳外科医に執刀して貰わないと、病状の進行を食い止めることすら難しい。

そんなウィットニーさんは、3年前、最愛のパートナー・ペーターさんに巡り合う事が出来た。ペーターさんは、ウィットニーさんの片目が見えなくても、耳が聞こえなくても、子供を産むことが出来なくても、彼女自身を愛してくれる素晴らしい男性だ。


©Whitney Bliesner

が、ウィットニーさんの結婚が決まった時、医師から子供は一生望まない方がいいという事で、子宮摘出手術を勧められたのだ。それは彼女にとって死の宣告とも言えた。

『自分自身に言い聞かせたわ。ペーターが、子供が居なくても別にいいよって言ってくれたんだしって。でも私は小さい頃から子供がずっと欲しかった。自分の家みたいに何事にもオープンで明るい家庭を築くのが夢だったんだもの。』

彼女は子宮摘出手術の前に、代理母を探そうと調べたが、米国の代理母市場は9万ドル~13万ドル(1000万~1440万)。ウィットニーさんやペーターさんが払える金額ではなかった。

そんな2人の哀しみを目の当たりにして、代理母を引き受けると立ち上がったのが、ウィットニーさんの双子の姉で、アリゾナ大の花形バスケットボールプレーヤーだった、ジル・ジョーさんだった。

『ウィットニーは、小さい頃から、将来結婚して母親になる事を夢見ていたのよ。中学の時にこの病になってからも希望は捨ててなかった。大人になる頃には米国の医療はもっと発達して病気は治ってるかもって、考えてたの。なのに妹の片目は見えなくなって、耳も殆ど聞こえない。それだけじゃなくて子供も産めないなんて神様はなんて残酷な仕打ちを与えるのかしらと思ったのよ。』


©Whitney Bliesner

ジルが代理母を引き受けたのは、’17年の初夏。ウィットニーさんの子宮摘出手術前だった。
ウィットニーさんは子宮摘出手術前に、卵子を凍結保存し、体外受精を試みた。1回目は失敗したが、2回目で成功し、後はジルさんにバトンタッチする事になった。

その年にウィットニーさんは子宮摘出手術を受け、もう二度と子供の産めない体になった事がショックだったという。

が、彼女を立ち直らせてくれたのは、ジルさんのお腹の中で育つウィットニーさんの子供たちだった。そう、ウィットニーさんから預かった命は男女双子だったのだ。エコーをかけるとこの通り、双子の赤ちゃんがお腹の中にいるのが判る。


©Whitney Bliesner

ジルさんは、ウィットニーさんが代理母を探しているという話がなければ、2~3年は子供を産まない予定だったらしい。『思わぬ出産のチャンスに、私自身がビックリしてるの。私とウィットニーは一心同体なのにね。』ジルさんは語る。

ウィットニーさんとジルさんを支えてくれた両親は、何事にもオープンで、ウィットニーさんが数万人に1人という難病になっても、特別に憐れんで過保護にする事もなく、ジルさんと同じ様に育てたという。

その為か、ウィットニーさんは、ジルさんが大学に進みバスケットの花形プレーヤーになった時も心から応援していた。『妹は周りには言わないだろうと思うけど、自分の事で、とても辛い青春時代を送っただろうと思うのよ。代理母を引き受けたのは、私が出来る精一杯の事よ。』ジルさんは語る。

ジルさんのお腹が大きくなり、お腹の子供が動く度にウィットニーさんは、お腹をさすり、話しかけてきた。『ウィットニーったら、お腹の赤ちゃんに面白い事話しかけてるのよ。いまからどんな子供が生まれてくるのか楽しみだわ。』


©Whitney Bliesner

ジルさんの出産予定日は、’19年の6月だ。予定では帝王切開になるという。

‘I know she would have done the same for me’: Selfless woman, 34, serves as her twin sister’s surrogate – after a rare genetic disorder made it impossible for her sibling to get pregnant

こんな記事も読まれています


Tree of bean