ただの便秘かと思ったら…内臓静脈血栓症で緊急手術!世界に1%しか発症しない病とは?


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ただの便秘だから、整腸剤を飲むか、最悪でもコロンクレンジングをして貰えばいいじゃない、と思ってる人は居ると思う。が、たかが便秘されど便秘。便秘だと思ったら胃、腸、腎臓が破裂するかと思う程痛むという謎の病に侵されていたとすれば、どうなるだろうか。

今回は、世界で1%の人しか罹患しない原因不明の突発性の病にかかり、手術を乗り越え、命をとりとめた少女の話をしたいと思う。

©PA Real Life

英ロンドン郊外・オーバルに住む、エヴィータ・ガンバー(22)は、どこにでもいる健康な普通の大学生だった。ロンドン・カレッジで数学と物理学を専攻し、卒業時には量子物理学の博士号を取るはずだった。

学生時代からマラソンランナーとして活躍する彼女は健康そのもので、病院に殆ど行った事がない。既往歴といえば便秘薬で何とか出来るほどの便秘が時々あるぐらいだった。

そんな彼女の体に異変が見つかったのが、’16年8月。休暇でドイツに行った時、便秘が酷くなり、現地の病院で便軟化剤を処方され、コロンクレンジングをして貰った。エヴィータは、旅行で食べ物が変わり、便秘が酷くなっただけだろうと思い、そのまま帰国。ところが一時的に便秘が治った事により彼女の『真の病』が発症してしまった。


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帰国してしばらくして、彼女は腹部に針で刺す様な激痛が走り、まったく食べられなくなり、8月だけで4回も救急車で搬送されたのだ。

『今の今まで病気らしい病気はしたことがなかったの。だからロンドンに帰ってきてからお腹が急に痛くなっても便秘だろうと思って、しばらく放っておいたの。でも全然食べられなくなって、眠る事も出来なくなったのよ。』エヴィータさんは、Dailymail誌のインタビューにこう語る。

帰国後救急車で搬送されてから、彼女は全く食べられなくなり、大学も休学。入院する事になり、’16年8月に52kgあった体重は48kgに激減した。ただでさえ細い体は、痩せこけ、やつれ果てた。

『どこのお医者さんに行っても、原因は全く判らないと言われてしまったわ。ネットに自分の病状を公開したのは、世界中の誰かが私の病が何かを教えてくれるかもしれないと思ったからよ。』そうなのだ。

彼女は自分の病が何なのか、症状を事細かく書き、ネットで公表した。すると彼女の病は、便秘ではなく思わぬ病にたどり着く事になった。


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彼女の病は、血管圧迫症候群という深部静脈血栓症の一種だった。

血管圧迫症候群は、現れる部位により症状が異なるが、稀な病で、内臓の周りの動脈や毛細血管が急激に収縮する事により、臓器にダメージを及ぼすものだ。原因はいまだに不明で、1%の人々しか罹患しない上、突発性だ。

エヴィータは、病名が判った事により、数少ない専門医の診断を受ける事になった。MRIや特殊CTスキャンの結果、彼女の病は、複数の臓器が関連している事が判明した。

腸に影響が及んでいるのは『メイ・ターナー症候群(腸骨静脈圧迫症候群)』の為で、腎臓に痛みがあるのは『くるみ割り症候群』の為、そして胃が痛むのは『正中弓状靭帯圧迫症候群(MALS)』のためだった。

彼女の便秘は、以前から、この2つの病が何等かの形で少しづつ進行していた為だった。が、便秘というサインを一気に取り除いてしまった為に、それぞれの臓器にまつわる血管圧迫症候群が表面化したのだ。

メイ・ターナ症候群は、腸骨動脈と第五腰椎の間で、左総腸骨静脈が圧搾される事で起きる。将来的には腸骨静脈で静脈血栓が起きる危険性もある。

くるみ割り症候群は、左腎静脈が下大静脈に合流する際、他の動脈に圧迫される事で血栓が起きやすくなる現象を言う。

正中弓状靭帯圧迫症候群は腹腔動脈の慢性狭窄で腹腔内に静脈瘤を作る危険性があるものだった。


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エヴィータの体を苦しめていた正確な病が判ったのは、’16年8月の救急車搬送から1年以上経った’17年10月。複数の臓器の静脈が深部で慢性狭窄を起こし、内臓が傷ついていたのだ。

’17年11月にエヴィータの手術は行われ、腹部と臀部に大きな傷跡が残ったが、手術から3か月後の退院の日も痛みはまだ治まらなかった。

痛みを押してエヴィータは復学し、’18年9月に大学を卒業。
その間、ずっと彼女の勉強を見ていたのは教師である母のアネットだった。アネットは痛みで座る事も出来ない娘の為に、真っ白なシェットランド・シープドックの介護犬・ボーを飼い、彼女の傍らに居させた。


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『ボーは、生まれて半年で我が家に来たけれど、介助犬として育てられていたから、大人しくて、言う事をきちんと聞いてくれるの。私におっての相棒よ。手術が終わって退院できたのに全身の痛みが酷くて立ち上がる事も出来なかった時に、ボーはいつも黙ってそばに寄り添ってくれた。こんな嬉しい事はないわ。』エヴィータは語る。

大学卒業後に、エヴィータは再び入院。その後、手術は腎臓の血管の移植を中心に2回行われた。彼女が慢性の便秘に悩まされていた間接的原因は、腎臓と腸を取り巻く血管の狭窄が原因だったのだった。


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エヴィータは、病状はかなり回復しているが、自宅療養中だという。
『母やボーが居なかったら、今の私はないと思うわ。ある日突然こんな病になるだなんて思ってもいなかったもの。』

Student, 22, whose sharp stabbing stomach pain was mistaken for constipation is diagnosed with rare illness that causes her arteries to CRUSH each other

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