オヤジの脱税疑惑で世間が大揉めになる前に、お騒がせセレブとなったのが、トランプ大統領の息子のトランプ・ジュニア、通称『ドンJr』。
12年間結婚していたモデルのヴァネッサさんに三行半を下されたのが今年3月。それから子供たちの親権問題について延々と揉めた結果、正式に離婚するのは11月になった。
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『私たちは別の道を行くことを決めました。私たちはこれからもお互いと私たちの家族に対して大きな敬意を持ち続けます。私たちには5人の素晴らしい子供たちがいて今後も子供たちを最優先に考えます。』と2人はいかにも、12年間円満で幸せな家庭を築いていたかのようなコメントを発表したが、関係者によるとそうではない。
2人の間には、11歳の娘マディソンを筆頭に、9歳のトランプ三世、6歳のトリスタン、5歳のスペンサー、3歳のクロエがいるが、三男が生まれる頃から家族に綻びが見えていたというのだ。原因は夫の浮気。華やかな世界にいる事と血は争えないという事だろう。
『奥さんにする女性と遊ぶ女性は別』と考えている男がいるそうだが、ドンJrもその典型なのだろうか。
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ドンJrの最初の浮気は、’11年。当時ホストを務めていたリアリティショー『アプレンティス』で、オーブリー・オディと出逢った事がきっかけだ。
ヴァネッサが次男トリスタンを妊娠中だったにも関わらず、ドンJrは、オーブリーに対し積極的に『僕の家族はもう終わっている』とアプローチしてきたという。
ヴァネッサは夫の浮気を知り、オーブリーの友達から情報を片っ端から入手するという外堀をせめる作戦に出た。そしてトリスタンを出産後、彼が戻ってくるようにしたのだが、その時ヴァネッサは怒り狂っていたという。
そもそもドンJrとヴァネッサのなれそめは、’03年、父親であるトランプ大統領の紹介だった。
国際的モデル事務所ウィルヘルミーナ・モデルズと契約していたヴァネッサが、ファッションショーに出ていたのを見つけたトランプ大統領が、息子に会ってほしいと頼んできた。
その後、二人は共通の友人を通じて2か月後に再会、そして’05年にマイアミにある豪華な別荘マール・ア・ラーゴで結婚式を挙げた。
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だがプライバシーを守りたいヴァネッサと、常に表舞台に立ちたいドンDrとの間には次第に亀裂が生じてくる。
大物弁護士の父とモデル事務所を経営する母を持ちながら、両親の愛を受けたヴァネッサと、両親不在、離婚の上、母方の祖母と乳母に育てられたドンJrでは育った環境の違いというのもあるのだろう。
ドンJrが家の外に、寂しさを紛らわせるものを求める事に対し、夫婦仲はきしんでいった。トランプの選挙陣営は、ドンJrの夫婦仲を、選挙前から悪かったと指摘していた。
それでも子供たちの為に、ヴァネッサはある程度までは、夫の為に我慢してきたという事になる。
結婚十年『Best wife and mom in the world. (世界で一番の妻で母だ)』とツイッターで発言していたドンJr。それがなぜである。
11 years & 5 little monsters down, still going strong. Happy anniversary @MrsVanessaTrump I love you. #anniversary pic.twitter.com/V9Nd81o0YK
— Donald Trump Jr. (@DonaldJTrumpJr) 2016年11月12日
ヴァネッサが離婚に踏み切ったのは、またもや発覚した夫の浮気だ。しかも今回は浮気相手を政治に利用しようとしている事まで判明している。
今回の浮気相手は、FOXニュース『ザ・ファイブ』のホストで、カリフォルニア州の元検察官キンバリー・ギルフォイルだ。次の大統領補佐官候補とも言われており、ドンJrはヴァネッサと離婚後、彼女の地位を利用し、父ドナルド在職中に今まで全く興味のなかった政界に移行するつもりなのだ。
40にもなって、顔がいいだけの中身がない、目立ちたがりのヒモ男なのである。
キンバリーは、アゲマンとしても有名で、’01年に結婚した夫は、現カリフォルニア州副知事のギャビン・ニューサム。
’03年にニューサムがカリフォルニア州市長に当選した時にキンバリーがNYに転勤となり、遠距離恋愛となった為に、離婚を選ばざるを得なくなった。
次のお相手は、デザイン会社のCEO・エリック・ビレンシーだったが、’09年に両社共々多忙になった為に離婚。
キンバリーがトランプ政権を支持している事もあり、ドンJrは彼女と知り合い、ヴァネッサと離婚調停中だというのに、今年の独立記念日には、キンバリーと、2ショットの写真までインスタに公開し、彼女をホワイトハウスに招くという手厚い歓迎ぶりを見せている。
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が、これにヴァネッサがビクともしない理由は、もう一つある、彼女に残された莫大な遺産だ。
ヴァネッサの父・チャールズ・ヘイドンは、マリリン・モンローもクライアントだったという有名弁護士。
チャールズは、’05年にヴァネッサの母ボビーに250万ドル(2.6億円)を残している。だがこの不動産はヘイドン家の資産目録に乗っておらず、すでに売却されていた。
また一家は、株式や投資で大きな利益を上げている為、莫大な資産があると推定され、その証拠にボニーは、’17年にNYのフィフスアベニューに640万ドル(6.8億円)のペントハウスを購入。
ドンJrの名誉がなくても娘と母親だけでNYで生きていけるだけの資産はあるという事なのだ。
どうやらドンJrは、ヴァネッサの家が、これほど裕福だったという事は全く知らなかったらしく、キンバリーに浮気した後に、この一件を知ったという。
三月にヴァネッサに三行半を下された時には、時すでに遅しだった。マイケル・カーツNY最高裁判所長は弁護士を通ぞて婚前契約まで持ち込んで法廷で揉めようとする二人に対し『子供の親権について最優先で話し合うように』と厳重に注意したという。
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ヴァネッサは父親の知り合いの法律事務所に離婚関係の書類を用意させたのに対し、ドンJrはロバート・ケネディJrの妻、メアリー・リチャードソンが顧客だったというヘネシー&グリンストック法律事務所にこの一件を持ち込んで争ったという、まさしく離婚もセレブ対決だった。
愛よりお金と言ってしまえばそれまでだが、元をただせば、ドンJrが結婚相手を自分で選べなかった事や浮気が元凶。
バツ2のキンバリーに捨てられる日も近いのではと思ってしまう。