機長発狂、病人事故続出、クルー飛び降り?CEOはモルモン教?ジェットブルー航空がビミョーに危ないのが気になる…


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9.11の後、大打撃を受けたのが米国の大手航空会社。

彼らから『成功している格安航空会社』として評価されているのが、ジェットブルー航空会社だが、JFK国際空港の第五ターミナルをハブにするこの格安航空会社、裏ではとんでもない呪いが発覚している。

1:ベテランクルー、着陸直後の機内から飛び降り

’10年8月9日、ピッツバーク発、JFK国際空港行・1052便(エンブラエル190・定員104名)の機内で、勤続20年のベテラン男性クルーと乗客の1人が口論となった末、クルーがブチきれ、着陸直後、飛行機の、緊急用脱出スライドから脱走するという事件があった。

クルーの名前はスティーヴン・スレーター。

口論の原因は、機体が完全に停止する前に乗客が荷物を降ろそうとしたのを注意したら、罵詈雑言を浴びせられたからだという。しかもこの乗客、ネトゲに夢中で品行方正もあったものではなかったらしい。

スティーヴンは、脱走する前に、わざわざ機内アナウンスで『私を口汚く罵った乗客へ。この仕事を20年やってきたが、うんざりだ』と予告したという。

スティーヴンは、飛行機から脱走後、そのまま家に帰ったが、自宅に警察が来て逮捕されてしまった。

スティーヴンは、飛行機の運行を危険に晒したとして刑事責任に問われ、刑に服する事となったが、元はといえば、クルーのいう事も聞けない下衆な客が原因。

世間はスティーヴンに同情が集まり、クラウドファンディングで、寄付金付きのTシャツまで作られた。その結果、スティーヴンは晴れて自由の身になったという。

2:機長発狂!9.11の恐怖に囚われた男

’12年3月27日、NY発ラスベガス行191便(エアバスA320・乗客135人、乗員5人)で、機長が発狂しあわや墜落事故となる事件が起きた。

機長の様子がどうもおかしいと感じた副操縦士は、機長が、お手洗いにたったのを見計らい、操縦室のドアをロックした。

機長は、機内の後ろの方に行きながら『イラク』、『9.11』、『アルカイダ』、『テロ』と、ぶつぶつ言いだした挙句に、『この飛行機が爆破される!中に入れろ!スロットルを引け!機体を降下させろ!』と操縦室のドアを叩き始めたというのだ。

機長が暴れて発狂しだした時は、目的地までの距離は半分以上あり、乗客が機長を取り押さえ、191便は副操縦士の判断により、テキサス州リック・ハズバンド・アマリロ国際空港に緊急着陸。機長は当局に引き渡された。


この事故、9.11の後だから起こったんだろうと、対岸の火事っぽく言ってはいけない。

’82年の、日本航空350便墜落事故は、心身症の機長が逆噴射を起こし、機体を真っ二つにし墜落。乗客・乗員24名が死亡、149名が重軽傷を負ったものだった。

ジェットブルー191便が副操縦士の機転で、機長を追い出し乗客を守ったのに対し、日本の350便の事故は、責任を負うべき貴重が真っ先に救助されている上、措置入院となっているのは遺憾の極みである。

3:車輪が収納出来ない?機長の神業で緊急着陸!

かと思えば、機長の神業で大惨事を防いだケースもあるのがジェットブルー。

’05年9月21日、カリフォルニア州バーバンク発、JFK国際空港行292便(エアバスA320便 146名)が。離陸15分後に前輪が収納不可能という問題が発生。LA国際空港に緊急着陸した。

A320は、小型機の為、燃料放出システムがない。その為、なるべく燃料を消費すべく空中で3時間飛び続けた292便。機内のモニターには、その一部始終が映し出される。乗客は緊急着陸するまでの恐怖の3時間、ずっと神に祈り続けていた。

LAは滑走路が長いので、機長の判断により、まず後輪で着陸し12秒滑走。その間に前輪の炎が消えるのを待ち、普通、飛行機の着陸で使う逆噴射を使わず、スピードコントロールのみで着陸した。

その神業は主要メディアで放映され、滑走路には消防隊員が駆け付けていた。無事救出された乗客たちは、神業をなしとげた機長に拍手を送ったという。

まさにハドソン河の奇蹟なみのヒヤリハットだが、機長の判断が間違っていたら大惨事になっていたかもしれない。

4:機内で心肺停止の女性?

’18年1月6日、オランド国際空港からフロリダまでのA320便のフライトに乗っていた麻酔医・ジョン・フラナガン(写真左)とマシュー・スティーブンソン(写真右)は、お互いの妻と共にフロリダからジャマイカに旅行にいくはずだった。

©Facebook

だが機内で老婦人が心肺停止を起こし、命の危険に晒された為、緊急着陸用のエアマスクと、酸素ボンベを使い、彼女を蘇生させ、飛行機はラガーディア空港に緊急着陸。
ちなみに心肺停止した患者の措置は20分以内。彼らの勇気ある行為によって患者の命は救われた。

5:バードストライク、エンジン破損、乱気流で乗客乗務員打撲…

’14年9月18日、ロングビーチからオースティンに向かったジェットブルー1416便は、離陸15分後に左エンジンが故障。4人が負傷し1人が病院に搬送された。

’17年10月24日には、ボストン・ローガン国際空港発ラスベガス行のA320が、着陸寸前にバードストライクを受けJFK国際空港に緊急着陸するという事故も起きている。これらの事故で乗客は緊急脱出用スライドで脱出したが、恐怖にさらされたのは言うまでもない。

©Dailymail.co.uk

それにも増して、乗っている間がパニック飛行機映画シリーズ『エアポート』の様な事態に巻き込まれているのが、ジェットブルーだ。

©kcra.com

’16年8月12日には、ローガン国際空港発、サクラメント行という、わずか6時間のフライトで、乱気流に巻き込まれている。

ただの乱気流ではなく、『食べ物が全部浮き上がり散らかった』『パソコンをしていたら突然浮き上がり、天井にぶつかって誰かの頭に激突した』『高層ビルのエレベーターの最上階から1階まで一気に落ちた感じ』『便器がこそげおちていた』と、ありえない話になっていた。

離陸4時間後にサウスダコタのラピットシティに緊急着陸したA320便だったが、乗務員は打撲まみれ、乗客乗務員合わせて24人が重軽傷を負った。

6:創業者はモルモン教徒で、航空業界の異端児

極めつけが創業者のデビット・ニールマンが、大学中退後にモルモン教に入信している事だ。

彼はユタ州でモリス・エアという航空会社を’84年に設立し、エアラインビジネスに参入。だが’93年にサウスウエストに買収され、サウスウェストの傘下にはいるものの、会議三昧の社風に嫌毛がさし辞めてしまう。

©mormonways.info
その時、彼は、サウスウエストの創業者ハーブ・クレバーに、5年間の競合禁止を言い渡された。要するに辞めてから最低5年はエアライン関連ビジネスは立ち上げるなと釘を刺されたのだ。

にもかかわらず、デヴィットは、禁止期間が過ぎると、カナダの格安航空会社ウェストジェットの立ち上げに関わり、サウスウェスト時代の顔なじみをヘッドハンティングし、ジェットブルーを創業。

サウスウェストのいい部分は全部取り入れ、そこにアメニティなどラグジュアリー感をもたらし、元いた会社をギャフンと言わせようとしたわけである。

今はジェットブルーの経営不振を理由にCEOを退いたが、性懲りもなく、ブラジルの航空会社Azulの創業者になっている。

基本的にジェットブルーは、そんなに悪い航空会社ではない。
ビジネスモデルは、各航空会社から注目されているし、創業者がひっぱってきた人材もよく活躍している。

だがその一方で、大手航空会社に負けじと保有飛行機を増やしたり、先物取引で失敗したりと、綻びが見え始めているのも確かなのだ。

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