18で70歳の肺?2年間電子タバコを吸った高校生・緊急入院


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数年前から爆発的に流行りだした電子タバコ。もはや10代後半~20代を中心に健康被害が報告されている。

米国は、’19年9月半ばに電子タバコを将来的に全州で発売禁止にする法案を可決する方針を発表したが、法案成立に拍車をかけそうな事件が起こった。


©CNN/Facebook

16の時からVAPE系電子タバコを愛飲していた18の高校生が、原因不明の咳と嘔吐で緊急入院。精密検査の結果、肺の機能が70歳の高齢者と同じぐらいまで衰えていたことが発覚したのだ。

電子タバコの被害により衰えた肺の機能は、じん肺で衰えた肺の機能ぐらい取り戻す事が困難だというデータも英国では出ているという。

加熱式電子タバコは関係ないと言う人は、そっぽを向いていられるだろうか。

あと2週間遅かったら死んでいた


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米イリノイ州ガーナーに住むアダム・ヘルゲンレーダー(’19年現在18歳)は、年明けから悪寒が止まらず、三日おきに嘔吐していた。

タチの悪い風邪にかかったのかと思いアダムは医者にいって咳止めと胃腸薬、吐き止めの薬を貰ったが全く効かず、容態は悪化する一方だった。

アダムの母親は、1日1ポッド電子タバコを吸っていた息子を見て、急に体調が悪化したのは電子タバコが原因だと思い、地元の病院に紹介状を書いて貰い、大病院で精密検査を受ける事にした。


©Dailymail.co.uk

アダムは、問診で電子タバコを吸ってるかどうか、真っ先に聞かれ、吸っていると答えると、肺のCTスキャンと、レントゲンを撮る事になった。これがレントゲンの写真だが見てほしい。健康な18歳の青年の肺にはみえないだろう。

彼の肺は、電子タバコを吸って僅か2年で70歳の高齢者並の機能まで衰えてしまったのだ。

『まだ18歳なのに身体年齢は70歳と同じですよ、と言われ、このレントゲン写真を見せられたんだ。酸素チューブをしてるのに息をするのも苦しかったけれど、肺が殆ど真っ白な自分の体に寒気がした。電子タバコは安全だってCMでも言ってたし、周りのみんなも、タバコに比べたらずっとマシだと言っていた。こんなことになるなんて思ってもいなかった。』アダムはメディアへのインタビューに、こう語っている。


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担当医のスティーヴン・メスブリーは、アダムの容態の深刻さに対し、こう警告した。
『母親が同居して気づいてくれたのが幸いでした。搬送されてくるのがあと2~3週間遅ければ彼は死んでいました。』

メズブリー医師は、CNNのインタビューに対し、電子タバコにより急性かつ重篤の肺疾患を患い、手遅れになる直線に搬送されてくる10代~20代の若者が後を絶たないので、呼吸器疾患で搬送されてくる若者には必ず電子タバコの喫煙歴を聞いていたという。

アダムは、ステロイドと抗生物質の投与で、一週間弱で退院することが出来たが、スティーヴンは、彼の健康状態が元通りになるまで数年はかかる上、肺の機能が元通りになる保障はない、また電子タバコを吸った日には、死ぬことを覚悟しなければいけないと厳重に注意しているという。


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アダムとその家族は、スティーヴン医師からの警告を厳重に受け止め、電子タバコで起きた健康被害を包み隠さずメディアに公開することにした。

それもそのはず、アダムが退院した後、電子タバコの喫煙による死亡事故が起きてしまったのだ。

疾患だけでなく爆発による死亡事故も


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アダムが退院した後、同州の公衆衛生局は、電子たばこによる重篤な呼吸器障害で入院していた患者が死亡していた事を発表。

患者の症状はアダムと同じで、咳、息切れ、倦怠感、嘔吐、下痢を訴えていた。最終的に嘔吐や悪寒が止まらなくなり、緊急入院し治療が間に合わなかった患者が重篤化するケースが相次いでいたという。


©bbc.com

’18年5月、米フロリダ州セントピーターズバーグで、電子タバコが爆発炎上し、同州在住のトールマッジ・ディエリアさん(38)が死亡。全身やけどの末、死因は電子タバコの爆発時に爆発した破片が頭蓋骨に刺さったといういたたましいものだった。

その他にも電子タバコが目の前で爆発し顎の骨が砕け重症になる事件が米国やカナダで相次いで起こっている。それでもまだ売ろうとするのだろうか。

米国では中高生の5人に1人は吸っている電子タバコ


©thehill.com

米国のアザー厚生長官は、電子タバコによる肺疾患が’18年に450人に上り、患者の平均年齢が19歳である事が誠に遺憾だと声明を発表。

『米国では、いたる所で電子タバコが売られている。タバコより安全だと広告を出した業者にも責任があるし、販売時に年齢確認をしていない所もある。ミント、フルーツ、バブルガムと高校生でも手を出しやすいフレーバーにした事も問題だ。』

アダムが16歳で電子タバコをはじめた時は、年齢確認なしのガソリンスタンドで買ったものだった。ニコチンが含まれていないマンゴーフレーバーから試しすぐにTHC(テトラヒドロカンナビール)入りのものに手を出した。

『僕だけじゃない。周りのみんなもそうだった。ニコチンなしの電子タバコなんて、アメ玉しゃぶってるようなものさ。THCにエスカレートするのは時間の問題さ。』

米国疾病管理センター(CDC)と、食品医薬品局(FDA)、および米国各州の保健当局の調査によると、電子タバコはTHC抜きのフレーバータバコでも健康被害は免れないという。

フレーバーを揮発するのに用いられるエアロゾルや、マンゴーなどの濃厚なフレーバーを添加するのに使うオイルを長期保存した際に出る化学反応による健康被害は未知数だというのだ。’19年現在、フレーバーのみの電子タバコで報告された健康被害は、喘息、肺気腫で、電子タバコに使われるエアロゾルや、フレーバーの原料の化学反応によると見られている。

THCは大麻や麻薬に含まれている成分である。それも電子タバコメーカーによって含まれる成分量はあいまいで規定はない。ついこの間ニコチンや大麻の取締りをしていたはずの米国が、健康という名の落とし穴にはまったとしか思えないのだ。

トランプ大統領は、’19年9月11日、味や香り付きの電子タバコの発売を禁止する法案を発表。市場の7割を占めると言われるJUULは大打撃を受ける事が予測されるが、今回の法案については、メーカー側はコメントを控えている。

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