『X-menシリーズ』、『グレーテスト・ショーマン』などで有名なヒュー・ジャックマンが、まだ無名だった頃のラブコメに『恋する遺伝子』というのがある。
主人公は人気トークショーでゲストのブッキングを担当するジェーン(アシュレイ・ジャド)。彼女はエクゼクティブ・プロデューサーのレイ(グレック・キニア)に一目ぼれしてしまう。
レイが倦怠期の彼女ダイアン(エレン・バーキン)とうまくいっていないという愚痴を真に受け、彼と体の関係まで一気に進み、同棲にこぎつけようとするが、土壇場でジェーンはレイにポイ捨てされてしまうのだ。
いい加減な男に捕まった自分の不覚を棚に上げ、ジェーンは『自分をポイ捨てしたあの男が悪い!男は一度寝た女に興味を持たないんだわ。』という事を立証すべく、同じ局に居るプレイボーイのエディ(ヒュー・ジャックマン)の所に転がり込む。
来るもの追わず、去るもの追わず、一夜限りのセフレは居るが、特定の相手はいないというエディは、ジェーンにとって自説を立証するのに、もってこいのはずだったのだが…。という話だ。
ジャックマン演じるTVエディター・エディは『来るもの拒まず去るもの追わず』の浅い人間関係で済ませていたが、実は過去に失恋の痛手を負っている恋愛に対する臆病者で、真実の恋愛を探し続けているという男性だ。
だが、豪州在住の人間関係セラピスト・ユージーン・ペッパーによると『この映画に出てくるジャックマンの様な男性に出逢えるのは極めて稀。宝くじに当たる様なもの。』と釘を差す。
©Eugenie Pepper
この映画を見た人であれば、お判りだと思うが、ズルい男はレイになる。当たりが柔らかく、自分が悪者になってまで本当の事は言わない。それどころか、迫ってきたジェーンの顔に泥を塗る。裏を返せば男性優位主義者である。
ユージーンは、『ユーモアのセンスもあり仕事も出来る、イケメンで、体も引き締まっているのに、40を前にして彼女が居ない』という男には以下の10のレッドカードが当てはまるという。
これらの項目は当てはまると、男女としてでなく普通の人間関係が保てなくなるというのだ。私の周りにも、LINEの友達が、仕事関係以外だと殆ど居ないというアラフォーの独身男がいるのだが、彼は以下の項目の3分の2は当てはまった。
今、貴方の目の前に居る憧れの先輩や、同僚、友人は、これに当てはまるかどうか、チェックしてみよう。
1:ナルシルト
このタイプは自分磨きに一生懸命だ。肉体改造から知的好奇心、他人受けに至るまで。一見『面白そうな人』に見えるのだが、裏を返すと『自分がカッコよく見えているか』という見返りを求めているのである。
その証拠に、うれしい事があった時は、LINEが長かったり、業務報告が長い。必要のないウンチクを垂れ流す。要するに貴方の事は見ていないのだ。オヤジ向けweb媒体に勘違いな肉体改造トレーニングが掲載されているのは、その証拠だ。
2:君が必要なんだと訴えてくる男
『教えて症候群』な人である。人に聞く前に自分でやれ。女であれば、30をとうの昔に超えているのに『貴方がいなきゃダメなの』と言わんがばかりに男の目が届く所でモジモジブリッコしている人だ。
責任感はなく、他人の人生を食い物にして生きているので、わがままが通る相手をターゲットにしている。貴方が死んでも、次の獲物を探すだけだ、相手にしなくていい。
3:友達以上恋人未満、もしくは結婚したがらない人
いつまでも関係を進展させたがらない『ぬるま湯』状態の男は、40前後で余っている男の特徴だ。
『ミッション・インポッシブル:フォールアウト』にCIAエージェント役で出ているヘンリー・カヴィルは、次々付き合う女性をフっているが、その時に『僕の彼女になる女性は辛抱強い人でなければいけない』と言って別れている。
これは中途半端な関係に、長々耐えてほしいという隠喩なのだろう。ちなみにカヴィルの持ち役はスーパーマンだが、スーパーマンは、どんな事があってもロイス・レイン一筋だというのに、大違いだ。
4:詐欺師
ユージーン氏の元には、年がら年じゅう恋愛相談も持ち込まれてくるが、中でも多いのがネットチャットの後に実際の人物に逢ったら別人だったという詐欺だ。
『ネットのプロフでは、ジャックってイケメンの男性だったのに、実際に逢ったらイアンって、似てもにつかない男が来たわ!どういう事なのよ!』という相談があったそうだ。
ユージーン氏いわく、この手の詐欺を働く輩の心境は、アルコール依存症と同じで、治らない。相手を矯正しようと思わず、関わらないのが身のためだという。
5:サイフを持ってこない男
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食事に行って財布を忘れたフリをする男や、チケットや金券、割引券をせびってお返しをしない男を、ユージーン氏は『スポンジ』という。水を吸収するだけ吸収するスポンジと同じだからだ。
女性でも同じだが、お返しはきちんとするべきだろう。
6:サイコパス
筆者の知り合いに、あちこちからヘッドハントが来て、年に200万ずつ給料があがるという40代の男性がいるが、彼はサイコパスとしか思えない言動がチラホラみられる独身だ。
批判と誹謗中傷は違うというのが口癖だが、他人を切り刻む言動はどう考えてもそう思えない。
こんな人に限って、ユーモアのセンスや切り返しは抜群で、よく気も付くので、悪意が隙間から除いた時はレッドカードだろう。
7:男性優位主義者
一見フェミニストに見えるのがこの手の男性だが、実際はそうではないという。
女は家で家事をして、夫のいう事を聞いて、舅、姑、小姑の言い分をすべて聞くべきだというのが、男性優位主義者の言い分だ。これでは昭和の世の中になってしまう。
昭和の世の中はそれで通用しただろうか、平成も30年経過し、来年は新しい元号だ。もう時代遅れもいい頃だろう。実際に既婚の20代は家事分担を前提に結婚している人が半分を超えているのに、売れ残った40代はそれが判らない。
通っているジムに居る男性格闘家が、スタジオのヨガのレッスンの最中に、女性客の前で『働きたくないけれど、子供6人ぐらい欲しいな~』とニヤニヤしなたら言っていたが、これも男性優位主義から来たセクハラ発言である。
8:ストーカー
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男女共々、ストーカーになる人の第一印象は『マメでにこやかで優しい人』だそうだ。なので豹変ぶりが怖いのもこのタイプである。
マメで、にこやかなのは、貴方を思い通りにしたいからである。見返りもなく何かをしてくる人というのは、よほど人格が出来ている人しかいない。
9:二重人格者
言うまでもない。
恋人になるまでは優しかったのに、恋人になった途端に、ガラっと性格が暴力的になったという人や、やたら別れた元カノの数が多すぎる人、合コンで失敗している数が多すぎる人は注意だ。
酒でよっぱらって酒乱になる人も、強気の小心者なので、二重人格だろう。
10:ある日突然消えてしまう
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『君の幸せを祈って僕は消えるよ』とキザな事を言って消える人はいないだろうが、日本ならこんな事はないだろうか?
私の知り合いに、東南アジアに永住すると言って、ある日突然消えた40代半ばの独身男性が居た。イケメンの独身で職場の皆から慕われていたのにである。
私は彼と校区が同じだったのだが、数年後彼は実は日本に一時的に戻っていたのだが、あのまま居続けると、ストーカーみたいに追いかけてくる人がいるので、怖いので逃げたらしい。
ある日突然消える人は、借金取りに追われている人と同じで、トラブルを解決する能力がない人である。そんな人と一緒になって幸せになれるだろうか。
ユージーン氏は、40目前もしくは、40を過ぎて売れ残る男性に多いのが、この手のタイプだというが、反対に20代で結婚出来る人の理由は、お互いに相性、波長の良さを一瞬で見抜き、これらのレッドカードがないかどうかも見抜けるからだという。
あったとしても1,2つだけで、妥協できるからこそ、結婚出来るのだという。
40もしくは50で売れ残る男性の最たる原因は『稼いだお金を女性、子供に使われたくない』という概念だそうだ。
いかがだろうか。
男性にとってみれば、耳が痛い言葉だろうが、これは事実なのである。