ドラッグストアのポイントセールや、割引セールがあると、つい胃腸薬や目薬を買いだめする人もいるだろう。
そこで、ちょっとまってほしいのが、今飲んでるその薬、大丈夫?という事だ。
もしかしたら健康を害しているかもしれない以外な普通の薬を挙げてみた。
1:PPIの怖い副作用
昨年7月、ワシントン大の薬学部助教授のザイアド・アリ氏ら研究チームの結果発表によると、胃酸抑制効果の高い、プロトポンプ阻害薬(PPI)は、H2ブロッカーに比べ、患者の死亡率が高い事が判明した。
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薬効は時間をかけて追跡調査をする事が求められる。ザイアド氏の研究結果は、これに沿った形になっていた。
ザイアド氏は、退役軍人(平均年齢61歳)を対象に、薬の処方箋を辿り、胃腸障害のある退役軍人の中で、PPIを処方されている275,933人と、H2ブロッカーを処方されている73,355人を’06年10月から’08年9月まで追跡調査した。
その結果判明したのが、PPIを処方されていた退役軍人は5年後に、死亡率は25%アップしていた事が判明。
米国食品医療局(FDA)は、PPIは医師の処方の元、最高一か月服用と決めているが、実際は守られていないのが現状である。
ザイアド氏も『最も頼れる胃薬として、風邪だろうが何だろうがPPIを出す医者が増えている。それが今胃薬=PPIになっている現状なんだ。服用期限のある劇薬だというのにね。』とため息をついている。
PPIは、日本でもタケプロン、オメプラールなどの名前で売られ、特にタケプロンは有名だ。
胃酸の分泌を抑制する効果が高く、胃酸過多の患者には向いているが、胃酸を抑制しすぎる事で、高齢者にはかえって、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの危機に晒される危険性も高い。
胃酸が減り過ぎて胃にカビが生える胃カンジタというありえない話も起こっているのだ。胃酸が減り過ぎると意外かもしれないがカルシウムを吸収する力が落ちるので、骨が脆くなる。
服用機関が一か月と限られているのは、薬剤の代謝機関である腎臓と肝臓に大きな負担がかかる薬だからだ。
その証拠に、副作用は下痢、肝機能、腎機能障害、白血球減少などの免疫系、薬疹が挙げられる。
胃がもたれるなと思って安易にこれらの薬に頼るのではなく、生活習慣をただす、風邪でこれらの胃腸薬を飲むのであれば、整腸剤を飲む方が無難だろう。
2:鎮痛剤・解熱剤で血管破裂の危機
日本ではPL顆粒など総合感冒薬にも入っている、アセチルサリチル酸。いわゆる解熱薬で単独ではアスピリンが有名だ。
米国では、特定な疾患がなくても、日常的に痛み止めとして服用する人が多く、その消費用たるや年間に16,000トン、200億錠となっている。
健康被害が甚大となっているが、国民が見てみぬふりをしているのが不思議なぐらいだ。
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アセチルサリチル酸の重大な副作用は、血管を拡張し細かい傷を作る事。血管に無理をさせる事である。だからビタミンEやニンニクエキスなど、天然由来で血管を強くするものとの服用が禁忌となっている。
米国の研究では、米国女性の50~60代のアスピリン服用者の6割が心臓疾患を抱えている事が判明、米国男性になると、ただでさえ悪い食習慣に加え、60~70代は直腸ガンのリスクもある事が判明した。
こんな危ない薬が、日本では総合感冒薬に堂々と入って、ぼんぼん処方されている。
その他にも、非ステロイド性抗炎症薬(NAIDs)の1つで鎮痛剤のボルダレン(ジクロフェナックナトリウム )は、小児に服用禁忌だ。
水疱瘡の子供に解熱剤として投与すると、ライ症候群を発症したという報告があがっている。
良い医者程、風邪薬は飲まないで自己防衛につとめるという。
『本庄保険金殺人事件』の犯人は、客に『ノーシン』の主成分であるアセトアミノフェンの入った風邪薬とアルコールを客に大量に飲ませ、保険金をかけて殺していた。この事でも判るだろう。
3:目薬を差したばかりなのに充血するのはどうして?
目薬を差してるのによく充血する、疲れる、というおかしなことはおきないだろうか?
バカっ高い目薬を買っているはずなのに効果が今一つという事であれば、目薬に含まれている成分表を見た方がいい。それは貴方の目にあってないのだろう。
目薬は案外盲点になりやすい。
特に眼科が処方してくれるから、薬局のオススメ商品だからという理由で目薬を買っている人程、全く無知だったりするのだ。
有効成分の中に、塩酸テトラヒドロブリン、塩酸ナファゾリンを含む目薬を処方された場合は『目の漂白剤』だと思った方がいい。
これらの成分は『白目を白くみせかける』だけで『決定的に疲れ目をとる』わけではない、メントール配合の目薬も同じである。目が疲れている人に限って、これらの目薬を愛用するが、それがかえって充血目となる原因なのだ。
血管を収縮させ血流を減少させ、充血した白目を『一時的に漂白』するだけなのだ。血管収縮効果が終わると、血流が戻るのでリバウンドしてしまうので、結膜炎などを起こしやすい。
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かすみ目の時に使用して、その後は、アイマスクで血流を元通りにして休ませることが大事である。
ドライアイの場合、ステロイド系の目薬を処方する医者がいるが、これは眼圧の上昇や感染症の危険性を招く。
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では、以上の様な事から、目薬はどの様なものを選べば良いのだろうか。
ピントが合いにくい場合は、毛様体筋を鍛える『シアノコバラミン(ビタミンB12)』が含まれているものを選べばよい。
目の栄養になる、タウリン、コンドロイチン、目のかゆみを止めるクロモグリク酸ナトリウムが入っているものもお勧めだ。
普段私たちがドラッグストアで何気なく手に取る薬、医者に行って処方してもらう薬には何も疑問に思わないかもしれない。
だが成分と薬効に、ふと疑問を向けるとこの様な事があるのを覚えておくと、効果も違うはずだ。
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