マニア垂涎の世界の珍車、名車まとめてみました。
いくつ知ってるでしょうか。
ブリッグス&ストラットンフライヤー(1920年)
©Jack Snell – USA
1920年代といえば、ロールスロイス、キャデラックなどが肩を並べていた時代。
自転車モドキのレトロなこの車。
現在は芝刈り機や発電機、高圧洗浄機で知られるブリッグス&ストラットン社のもの。
原付で一番パワーがあるものでも7PS、こちらは何と2PS。
『これなら乗れる』と電動三輪車に乗る高齢者が言うかもしれません。
ダイマクション・カー
©ReneSpitz
『宇宙船地球号』などの名言でしられる思想家・バックミンスター・フラーが
自らの思想をコンセプトにした車。
デザインは彫刻家のイサム・ノグチで、彼がこれに乗ってコネチカット州にドライブに
行ったという逸話も残っている。
しかしその形、エンジンはとても量産に向いているものではなかった。
エンジンは当時のフォード・ロードスターに積載されていたV型8気筒を逆さまに積載。
車軸はフォード製ながら、後輪は1輪のみで全長は20フィート (6.1 m)と通常の2倍という三輪自動車。
イサム・ノグチが運転して生きて帰ってきたのが奇跡と言われたのは、
1933年のシカゴ万国博覧会で起こった試作機が起こした事故で明らかとなった。
試作機に同乗していた死亡・負傷者の中に、日本海軍に情報を流していたスパイ
ウィリアム・フォーブス=センピルが居た事、そしてクライスラー社が量産を断った事で、
ダイマクション・カーは倒産する事に。
クライスラー曰く、この車の事故に巻き込まれて多重事故が起きる方が怖かった。
という事だったらしい。
空飛ぶ自動車(1957年)
©mr.paille
ライト兄弟が空を飛んだ5年後、1910年、
グレン・カーチスは自作の複葉機で飛び、のちに飛行機会社を設立。
そんな彼に影響され、米国でロッキードを始め、数々の飛行機会社の母体が
設立されたのがこの頃。
が、発明家のワルド・ウォーターマンは、空飛ぶ自動車はどうだろうと
思いつき発明し 34年に試作を作り57年に売り出しものの、
数名の命知らずのパイロットが乗ってくれただけで、誰も買うものは現れなかった。
現在は試作品がスミソニアン博物館に展示されている。
ちなみに、スロバキアのエアロモービル社は2017年に本当に
『空飛ぶ自動車』を富裕層向けに発売するらしい。
トム・クルーズが映画撮影用に買うだろうか?
フォード・エドセル(1958~59)
©The Henry Ford
フォード史上1年で姿を消した幻の車。
高級車ともつかず大衆車ともつかない中途半端さが災いとなった。
当時フォードとマーキュリーの間を埋めるブランドとして
ポンティアックに対抗して生み出されたのがエドゼル。
名前の由来は二代目社長から来ている。
リンカーンコンチネンタル、マーキュリーなど新ブランド設立など
テコ入れに熱心でフォードを立て直したエドゼルは対戦終結を待たずして死亡。
二代目の栄光にあやかり車の名前をつけたものの、実際は
『二代目の呪い』がかかった車となった。
いかにも普通のV8前輪駆動のハコ車エドゼルだが、溶接不良などの
クレームが相次ぎ全く売れず、
現在の貨幣価値にして2年間で2000億円というフォード史上最悪の損害を出した。
ツェンダップ・ヤヌス(1965)
©flakahoo
日本で言われるスバル360に代表された
マイクロカーの一種。
14PS、245cc 2ストローク 単気筒エンジンをミッドシップ搭載、最高時速は80km。
高度経済成長期の波に乗れず他のマイクロカー同様消えていった。
設計は、1年でおじゃんになった。
若い頃に変わった車に乗っていた、おじいちゃんがお買い物に使うのに
調度いいかもしれない。
『カーズ2』に出てくる悪役の軽自動車ザンダップ教授のモデルはこの車。
アンフィカー(1961~68)
©Flicktone
IWK(現在はBMWに買収)により作られた水陸両用自動車。
陸上はリアエンジンリアドライブ方式、水上はスクリューで駆動。
最高7ノットで水上を巡航、陸上では最高速度113km/h(70mph)で走行するが、
錆びやすいという欠点から運輸省の審査をパスしなかった為、
生産中止となった。
日本に5台、ヤナセを通じて輸入されたので、
見つけたらお手柄かもしれない。
ピール・トライデント(1965~66)
©Trigger’s Retro Road Tests!
スバル360同様マイクロカーの一種。
4.2ps、3速MTで乗れるのは大人1人+αというもの。
その外見から地上を走るフライングソーサーと呼ばれた
グラスファイバー製のボディで、ゲルコートで着色されていたのも特徴。
オート三輪だったが、1年で生産終了。
オシャレで、そこそこスピードが出て荷物が運べる
一人乗り自動車が選ばれる今こそ復活を望む。
ブルックリンSV-1(1975年)
©Chad Horwedel
スバル360の製作とアメリカでの販売に携わった
マルコム・ブルックリンが自ら自動車会社を立ち上げて作ったスポーツカー。
政府の援助もあり,デトロイト市で2000台が生産。
SVとはSafety Vehicleの略らしい。
エンジンは最初AMVのV8を搭載していたが、後半はフォードのV8を搭載。
当時は電動でガルウィングドアが開閉可能など画期的モデルだったが、
グラスファイバー製のボディにアクリルで塗装されたボディはヒビ割れを起こす。
雨漏りや自慢のドアの開閉不良など、様々な初期不良に悩まされ、
’75年9月に2854台で生産終了。
GM・EV1(1997年)
©The Henry Ford
GM初の電気自動車プロジェクトがEV1.
それが一年でおじゃんになった理由は何でしょうか。
’90年に試作機『インパクト』をモータショーに発表したGMは
本格的に電気自動車の開発に乗り出します。
リースを対象にしていこうとしました。
’97年型は鉛蓄電池型でしたが、発火の恐れがあるため
発売一年足らずでニッケル電池に交換。
寒冷地では充電したとしても走行距離などが半分以下と
効率も悪い事からプロジェクトそのものを破棄。
車社会ながら電気自動車への道は遠い米国な様です。
クライスラー・プロウラー(1997~2002年)
©scottfeldstein
日本での発売は『プリムス・プローラー』になっている車がこれ。
デトロイトオートショーでコンセプトカーとして発表されたものを
発売したもの。
3.5ℓV6 SOHC FR 253ps/6,400prm 35.2kg-m/3,950rpmながら
アルミボディの為、速度も出るこの車。
超レアで目立つ為、マニア垂涎の車でもある。
いかがでしょうか。
この他にも世界には沢山の珍車名車があると思います。
是非探してみてください。
56 of the Worst Cars of All Time