電車運賃が、どこの国でも値上がりしている上、終点近くなると
キセル乗車も暗黙の了解うちに見逃されるようになってきた。
だが運賃をごまかす為に、子供の命を犠牲にする母親がいる
となれば、話は別。
メディア各局の報道によると、アルゼンチンのブエノスアイレスで、
乗車料金をごまかそうとする母親に強制され、駅ホームから、
高圧電流の流れるレール近くに降ろされるという、恐ろしい事件があった。
©Buenos Aires
事件が発覚し、公になった要因はホームの監視カメラがとらえた一部始終の映像。
電車から降りた人々が、改札に向かう中、この母子だけが、
ホームの端に進み、娘はレールの横に降ろされ、続いて母親も降りようとした。
目撃した人が声をかけ母親はホームに戻ったが、娘をレールの上に置いて行ってしまい、
その上を電車が停車してしまったのだ。
©Buenos Aires
娘はホーム下の僅かな隙間に身を隠し電車に轢かれるのを免れたらしい。
母親は一度、車両とホームの間を覗き込んだものの、
ヤジ馬が集まった途端、後ろに引き下がってしまった。
娘に罪はなく、元はといえば、親のせいである。
このままでは、娘は、無賃乗車が悪い事だと思わなくなるだろう。
©Buenos Aires
本来であれば、無賃乗車が何故いけないのか説明するのが
親の役目だが、この親だと、我が家にはお金がないから
払わなくていい、社会が悪いといいそうで恐ろしい。