殺人インフルH3N2がカリフォルニアで猛威!抗生物質を投与された女性2日後に突然死、病院の外には患者が…


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昨年末からはじめにかけて、米国カリフォルニアでは、殺人インフルエンザと呼ばれる、H3N2型インフルエンザが大流行し、病院がパンク状態となっている。

病院の病床も、抗インフルエンザ剤も足らず、病院は、院内感染を防ぐ為、病院の外に空調完備の大型テントを設け、看護師、医師を臨時に外から雇い入れ、臨戦態勢に入っている。

なぜここまでカリフォルニアで罹患者が爆発的に増えたのか。

香港A型の亜種である、H3N2型インフルエンザが猛威を振るったのは、昨年9月の豪州。豪州で19万5千人の罹患者を出し、417人の死亡者を出した『殺人インフルエンザ』の死亡者の内訳は、免疫力や体力の落ちている高齢者や子供だったという。

だがカリフォルニアでは、インフルエンザ予防接種を受けられない特定疾患の難病の子供たちや、予防接種を受けるのを忘れていた若い世代までもが犠牲となった。

その1人が、カリフォリニア・オレンジカウンティに住む大学院生・キャサリン・ギャラガーさん(27)だった。

©Katharine Gallagher/Facebook

キャサリン・ギャラガーさんは、恋人のブレンダン・キャセイさん(44)、母親のリズさん共々、今季のインフルエンザに罹患。

同じ時期にインフルエンザに罹患した3人の中で、尿路感染症を患っていたリズさんの入院を優先し、次に職場に戻らなくてはいけないブレンダンさんの治療を優先させた。キャサリンさんは、後回しになった。

3人とも、12月5日の木曜日に、罹患し、キャサリンさんは吐き気や寒気、熱を訴え、病院に救急で行くことが出来たのは日曜日。

カリフォルニアの野戦病院と化したテントはパンク状態で、キャサリンさんは、ろくな診断もされないまま、抗生物質と吐き気どめだけ処方され、抗インフルエンザ剤は処方されなかった。

ブレンダンさんは、軽かった事もあり、土曜に別の病院に行き、抗生物質抗インフルエンザ剤を貰った為、職場に復帰する事が出来た。その後、彼は念のため、キャサリンの家を月曜に尋ねると、容態が落ち着いていたので安心したという。その矢先だった。

©Katharine Gallagher/Facebook

彼女は、火曜の晩、ブレンダンさんが訪ねた時に、バスルームで倒れ、帰らぬ人となっていたのだ。ブレンダンさんは、救急車を呼んだが、救急隊員によると、彼女は二時間前に亡くなったという事だった。

『彼女は、容態もおちついたから、シャワーでも浴びようかと思ったんだと思う。そりゃぁ迂闊な事だと思うよ。病み上がりこそ油断大敵だし、僕たちが罹患したのは、殺人インフルとよばれたものだったのだから。』ブレンダンさんは、彼女の判断とはいえ、治療を遅らせた事を今も悔いているという。

『僕にとって彼女は、もったいないぐらいスマートで、美しく、将来を嘱望されている女性だった。こんな形で死んでしまう人ではなかった。』

キャサリンさんの命を奪ったのは、インフルエンザが引き金となった、急性気管支肺炎だという。A型インフルエンザは肺に関する症状が現れる。心臓疾患を持つ人はインフルエンザにきをつけるべきだという事はここにある。

米国では、’16年に新型のH1N1インフルエンザが猛威を振るったが、H3N2はそれよりも、人に対する病原性が強いため、ウィルスが生き残る危険性がある。その為、このタイプのインフルエンザをこじらせて、肺炎や敗血症に移行し、死に至る事があるのだ。

米国疾病予防管理センター(CDC)によると、インフルエンザの予防接種は、流行がはじまりかけていても、ワクチン切れになる前に、健康であれば打っておいた方がいいと推奨している。今期流行している殺人インフルエンザの場合なおさらで、遺族もそれを推奨しているという。

©Katharine Gallagher/Facebook

キャサリンも予防接種をうけていなかった。一人娘を失ったリズは、Dailymailの取材に対し、万が一に備え、予防接種は毎期きちんとうけてほしいと答えている。

職業柄、予防接種をうける暇もなく、気が付いたらインフルエンザの犠牲となり亡くなる若者もいる。

©Facebook

ファーストフード店でバイトしていた高校生ジョナ・スミス(17)は、インフルエンザの症状らしきものが出る前に、’17年12月29日、心臓発作で亡くなった。その間接要因がインフルエンザだった。

彼はなくなる数日前に、背中が酷く痛んでいたが、仕事のせいだと思い、ファーストフード店のバイトを続けながら友達と遊んでいた。
だが、数日後、ジョナは姉の車を運転している最中に心臓発作を起こし、事故を起こして死亡。司法解剖の結果、インフルエンザが原因で急性肺炎となり心臓発作となった事が判明。その後年明けに、彼からインフルエンザがうつった友達や職場の人間が次々に病院送りとなった事で判明した。

殺人インフルエンザが、いつ、どこで、どんな形で発症するか判らないという実例でもある。

その一方で、特定疾患の為に、インフルエンザの予防接種を打つべきか、やめるべきか、迷っている間に犠牲になる子供たちも居る。

©Richard Rieben/Facebook

米オハイオに住む4歳の男の子・ジョナ・レーベン君は先天性遺伝子疾患・ヌーナン症候群で、兄も同じ病である。
ヌーナン症候群は、独特の顔だちや、鳩胸、低身長、学習障害の他、心臓疾患などの障害があり、1000人~2500人に1人みられる。

この様な心臓疾患系の難病の子供は、予防接種を避ける事が多いが、ジョナ君は、親戚の子供と外で遊べる程、元気な子供だったので、医師が予防接種をうつべきかどうか考えていた。
その時に、ジョナ君は兄共々、殺人インフルエンザに罹患、兄は助かったが、ジョナ君は、初期症状出て1日後に帰らぬ人となってしまった。

インフルエンザは、毎年、どの型が流行るか判らず、保育所やフィットネスクラブに勤務する人の中には、最初から予防接種をうたない人もいるという。

だが、今年は米国でパーソナルトレーナー兼ボディービルダーが、殺人インフルエンザで命を落とすという事もあったので、スポーツ関係者もワクチンを打つことをお勧めする。

ワクチン以外でのインフルエンザの地道な対処法は、うがい、手洗い、バランスの取れた食事、早寝早起きなど、ベーシックな生活習慣の改善という事も忘れてはならない。


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