映画でも『実在の話』『実在の事件』がベースとなると
観客動員数が増える。
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ホラー映画も同じで、『本当にあった怖い話』がベースなら怖さ倍増だ。
今回は、本当にあった怖い話がベースの映画をご紹介。
チャイルド・プレイ(1988年)
逃亡中に刑事に撃たれ、致命傷を負った殺人鬼
チャールズ(チャッキー)が、 死の直前に逃げ込んだ
オモチャ屋にあった人形(グッドガイ)に
ブードゥの呪いをかけ自分の魂を移す。
このままだと人形のままと悟ったチャッキーは、生身の体を奪うべく
自分を買った少年、アンディに乗り移ろうとするホラー映画。
チャッキーが壊れても工場がチャッキーを生産すれば
また蘇るあたりはゾンビ映画の要素も含んでいるが、
元ネタになったのは、1906年、バハマ出身の召使が、
一家の男の子にブードゥの呪いをかけた『ロバート』という
人形をプレゼントし、その人形が話し動いたことから。
人形は米フロリダの博物館に展示されている。
隣の家の少女(2007年)
’58年、米国の片田舎で暮らすデイヴィッドの隣の家に
NYから姉妹が越して来た。
2人は家庭の事情で叔母に預けられる事となったという。
デヴィットは姉のメグと打ち解けるが、彼女が
叔母一家から虐待を受けている事に気づいてしまう・・・。
’65年、米インディアナ州で起きた、
ガートルード・バニシェフスキー事件が元ネタ。
ガードルードは16歳の少女シルヴィア・ライケンスを監禁。
数々の虐待を繰り返し、死にいたらしめた。
ヒルズ・ハブ・アイズ(2006年)
警官を退職した男が銀婚式をかねて家族や娘夫婦と共に、
キャンピング・カーで旅行する。
途中のニューメキシコで砂漠の真ん中で立ち往生、車は大破。
そこに現れたのは、謎の食人一家だった・・・。
一家を襲う謎の集団は、スコットランドの食人族
ソニー・ビーン一家をモデルにしたといわれる。
しかし核実験で人間の遺伝子がゴジラ化したという設定には無理がある。
オープン・ウォーター(2004年)
豪グレート・バリア・リーフへダイビングツアーに出た夫妻が
スタッフのミスで海に取り残されサメに襲われるパニック映画。
実際は、’98年1年豪州に、同所で起きた
トムとアイリーンのロネガン夫妻の事件に基づいている。
ダイビング会社が夫妻を捜索したのは事件から2日後。
映画の様なサバイバルの末の生還もなければ、
夫婦は以前行方不明、見ようによっては不謹慎なホラー映画でもある。
死霊館(2013年)
ロードアイランドの人里離れた一軒家に引っ越したペロン一家から、
怪現象に悩まされているとの相談を受けた夫妻が、
現地へ向かい調査を開始。
毎朝5時15分に悪霊が現れる事実をつかむ。
夫妻がペロン一家を救うべく悪霊に立ち向かうというストーリー。
続篇が’15年に公開され、フランスでは上映禁止。
観客がオーバーリアクションするインドでは死亡者が出るなど、
とんでもない騒ぎが出ている。
実在する著名な超常現象研究家エド&ロレーヌ・ウォーレン夫妻が、
1971年に実際に体験した事件を基に描く衝撃作。
夫妻は様々なポルターガイストを調査している。
サイコ(1960年)
ヒッチコックの名作ホラーサスペンス。
主人公ノーマン・ベイツモデルはエド・ゲイン。
ゲインは、アル中の父と、狂信的ルター派の母の間に生まれた。
父親は失踪、母親から厳格かつ歪んだ教育方針で育てられた為、
男性である事に罪を感じ、強烈マザコンになったばかりか
女性変身願望を抱えた為、死体の皮膚を剥いで縫製し、
女性になる願望を満たす変質者となっていた。
羊たちの沈黙(1990年)
カンザスシティ周辺で女性を誘拐し、顔面の皮膚を剥ぎ取るという
連続殺人事件が起きる。
犯人の名が『バッファロー・ビル』というだけで
他の手がかりがつかめないまま。
FBIは実習生クラリスは元精神科医で囚人のハンニバル・レクターの元に
手がかりを掴みに行くのだが・・・。
劇中の連続殺人鬼バッファロー・ビルは、
連続殺人鬼テッド・バンディとエド・ゲインがモデルとされている。
ハンサムな面差しで、女性を誘惑し残虐な手口で殺害し、視姦した。
女性を誘惑する手口はバンディ、女装壁と手口はゲインだったと
言われている。
他にも、本当にあった怖い話をベースにしたホラー映画はあるが、
現在を舞台に考えると、今は差別に値するものも往々にある。
が、これらの作品は実際の話がベースで、なおかつ
本質的な怖さもあるので、オススメだ。