月50で生きがいのない生活か月30万で生きがいのある生活か、阪急つり広告炎上の理由


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’19年6月13日は、阪神阪急ホールディングスの株主総会の日だ。是非言及して貰いたいのが、直前に炎上騒動を起こした阪急電車の吊り広告の一件である。

『月50万円貰って生きがいのない生活か、30万だけど仕事が楽しい生活かどうか』

やりがい搾取、利用者の感覚とかけ離れていると炎上した、今回の釣り広告。特に炎上の対象となったのは、上の広告文句だ。考案者が、80代の研究機関研究者だった事もあり『逃げ切り世代が偉そうな事を言うな』と非難の的になった。


©hatakoto.jp/hankyu.co.jp

私も含め多くの労働者の月収は30万に届かないし、毎日の仕事にやりがい感じているかと言われればNOの人が大半だ。『30万って数字はどこから来た』と、言葉を考えた研究者の見解を疑う通勤客の怒りを煽った形となった。

ちなみに阪急電鉄の採用情報を見ると、大卒で18万3200万円、短大・専門職で17万3400万円。この吊り広告をだした阪急の社員ですら、月収30万に及ばないのだ。説得力に欠けると思った人は多いだろう。

’18年9月に発表された『平成29年度・民間給与実態統計調査(国税庁)』によると、給与所得者の平均年収は432万2000円。これは正社員の年二回の賞与も含み、年収1000万クラスの人間も居れた平均値になるので、年収100万円台で糊口をしのぐ人からしてみれば、何のあてにもならない。

時近くして、麻生財務大臣の『老後2000万円発言』問題が浮上し、釈明、粉飾が発覚した。この様な経緯や、吊り広告は、通勤電車で座れない客が主に見る事から、余計怒りを煽った事になる。

綺麗ごとばかりじゃ、生きられない

他にも非難の声が集まったのは、外食チェーン経営者の訓示である『私たちの目的はお金ではない、地球上の色んな沢山のありがとうを集める事だ』という『やりがい搾取』だった。


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ブラック企業として名前が知られた外食チェーン店の経営者が書いたものだとして、『お金を集める事が目的でないなら給料をあげろ』『経営者に言われても説得力がない』と非難の声が集まった。

広告の趣旨である『ありがとうを集める』という言葉は、『きれいごとばかりでは生きられない現代人』にとってプレッシャー以外なにものでもない。事実サービス業は定収入で、労働環境も悪く、健康被害も産んでいる。

他にも『今、47歳三度目の思春期が来ています』というものも、私の従兄は47だが、寝る間もなく働いているので、それどころではない。


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『お年寄りが暮らしやすい国は、みんなが暮らしやすい国だと思います。』というものもあったが、お年寄りの暮らしやすさを充実させると誰かが犠牲になるのが今の日本の社会だ。

働き手の視線から全くかけ離れた事を書かれても通じない


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甲子園に出場する為に野球部が平日は晩まで、土日も休まず部活にいそしむ事と、ブラック企業を同一線上に挙げる事もおかしい。

経営者や会社の執行役員になって、欲しいものを全部買っても満たされない話など聞かされても、毎日クビを切られるか怯えているパートや契約社員からしてみれば『何を贅沢な』と思うだろう。

転職や再就職なんて恐れる事はない、日本の中のちょっとした人事異動というという人材サービスの管理職の言葉は、その最たるものだ。『雇われる側』からしてみれば、人権無視もいい所である。

働き手の視線から全くかけ離れた言葉が出てくる理由は、この言葉を選んだ阪急の選考役員も所詮『管理職』だったことだ。

この『はたらく言葉たち』は、企業のブランディングを手掛ける(株)PARADOXが、企業の中堅社員に取材し、紡ぎあげたもの。末端で働く人の言葉を代弁してるのではない事が炎上騒動につながった。が、全ての言葉が悪かったのだろうか。

ハタコトレンは悪い言葉ばかりだったのか?

実は、ハタコトレン、炎上する言葉集じゃない。炎上する様な言葉ばかり選んだ阪急の選考委員会に問題があるのだ。以下のような面白い言葉もある。


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給料格差に関係なく『働き手全員の背中を推す言葉』を選べなかったのが、阪急の不覚といっても過言ではない。

今回ハタコトレンに掲載されなかったが、『はたらく言葉』の中には、この様な言葉もある。これは人として当たり前のことだろう。

その一方で、西武電鉄では、働く人が居てくれてありがたいという、広告をうちだしている。

炎上しないが、こういうものもある。

広告は、ターゲット層の心を巧くキャッチできないと炎上してしまう。阪急は、西日本豪雨、震災でもいち早く復旧し、普段の広告も各電鉄に比べ、押し売りがないが、今回、啓発会社とタッグを組んだのが失敗だったのではないだろうか。

ちなみに私のイチオシの阪急の広告は、これだ。

『はたらく言葉たち』(株)パラドックス

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