癒し系漫画No.1『おじさまと猫』の勢いが止まらない


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ペットショップで売れ残っていた一匹の猫と、奥さんに先立たれた学校の先生・おじさまが主人公の漫画『おじさまと猫』の人気が止まらない。

’17年6月から漫画家の桜井海さんがツイッターで連載しはじめたこの漫画、’18年2月には待望の単行本第一巻が発売され、出版不況の中、第7版まで増刷される人気っぷり。

11月には特典付の2巻も発行される予定で、来年の1月19日まで限定で、池袋と心斎橋に『おじさまと猫』カフェも開かれている。

そこまで人気になる秘密はなんだろうか。

売れ残った猫・ふくまると、ダンディな先生・おじさまの物語

『おじさまは猫』は、1話4ページの短編漫画。

第一話は、ペットショップで売れ残った1歳の猫がブスっとしてケージの中に座っている所からはじまる。

一応エキゾチックショートヘアなこの猫、特徴的なブチとホクロと表情のせいで、他の兄弟たちは全部売れていったのに、自分だけが売れ残ってしまった。

値下げされるも『かわいくない』『成猫だし』と『仔猫がいい』とペットショップに来る客あるあるの、冷たい言葉を毎日の様に身に浴び、どうせ誰も欲しがらにゃいと、猫自身も誰も貰ってくれないと諦めていた。

そんな時に現れたのが、ロマンスグレーの、すらっとした背広姿の『おじさま』。

この猫を下さい、私がほしくなったのです、可愛いくて

猫は『ええ?馬鹿にゃのか?このオッサン?嫁へのプレゼントか?絶対嫌がられるぞ!』と警戒してたものの、おじさまが、あまりにも大事にしてくれるので、どんどん心を開いていくという話。

作者の桜井さんは、こまめにツイッターを更新し、パソコンのトラブルに負けずに原稿を執筆している。

おじさまと周りの人だけで成り立つ登場人物

そんな『おじさまと猫』の登場人物は、いたってシンプル。おじさまと、その周りの人しか出てこない。

おじさま(神田先生)


©twitter.com/sakurai_umi

ふくまるをペットショップで買った、おじさま。音楽の先生で、名前は神田冬樹。

今時の、おじさまにしては珍しく若作りをせず、年相応に清潔感があり、ダンディなロマンスグレーの背広が似合う紳士。

職場ではクールでモテそうな紳士に見られているが、亡くなった奥さん曰く心配性な人。

二人の大人になった子供は家を出て、子供が成人した後に奥さんが亡くなったと見られている。
家には大きなグランドピアノがあり、回想シーンで出てくる若い頃はどちらかというと森山先生風。

少年時代は『死んだ魚の様な目』をした暗い目の少年で、友達は小林しかいなかった。

ふくまるには、最初『オッサン』とよばれ、すぐに『パパさん』と呼ばれるようになる。

ふくまる


©twitter.com/sakurai_umi

漫画のもう一人の主人公。エキゾチックショートヘアのオスで、おじさまの所に来た時には既に1歳だった。

何人も兄弟が居て、ペットショップには、兄弟も生みの親のママさんも居なくなり、寂しい思いを通り越してフテまくっていた所を、おじさまに貰われる。

おじさまが居ないと猛烈に寂しがるが、おじさまが大好き。おじさまの友達の小林に対しては微妙。

小林


©twitter.com/sakurai_umi

おじさまの幼馴染で親友。ダンディなおじさまと正反対で、ガキ大将がそのままオヤジになったような男性。
筋トレして鍛えた体も密かな自慢。

愛犬家で、おじさまが、ふくまるを飼っても『犬を飼え』とゴリオシし、茶子ちゃんが愛犬でスマホの待ち受けにして、茶子ちゃんへの愛を熱く語る様は、おじさまと変わらない。

ふくまるをブサイクと言いながらも実はふくまるを気に入っている。

おじさまの奥さん


©twitter.com/sakurai_umi

おじさまが、ふくまるを飼うきっかけになった人。おじさまの子供が成人した後に亡くなったとみられる。

おじさま曰く、何もかもが自分と正反対ながら『そういう貴方が好き』と受け止めてくれた人。

ペットショップの店員さん(佐藤楓)


©twitter.com/sakurai_umi

おじさまが、ふくまるを飼った時に応対してくれた店員さん。
すぐに売れてしまう可愛い子よりも、長い間売れ残ってしまう子の方を気にかけている。

おじさまが、お礼を言いに来てくれた事を喜んでいる。

森山(良春)先生


©twitter.com/sakurai_umi
おじさまの職場の若手教師。チャラ男で、おじさまを合コンに誘って自分もモテようと必死なのを、職場の女性教師に冷やかされている。

職場の皆が、ふくまるの写真にドン引きする中、一人カワイイと素直に認めた。どうやら職場ではバカにされている。
大バコで大観衆の前でライブをする大物歌手になるのが夢で、思い付いた事を歌詞になる様に、
いつもノートに書き溜めている。

小さい頃はピアノを弾いていたが、弟が神童と呼ばれるぐらいピアノが上手くなって、親の期待は弟に注がれ、弟は冷淡な生意気に変貌した為、齢7歳にしてピアノ嫌いに。

神田先生のピアノを聞いて『ピアノも弾く人によって違うよね~』と思い始めている。

登場人物も少なく、読みやすい漫画で、単行本は書下ろしが60Pもついている事から、ツイッターで読むだけでなく、単行本を買う人が続出。

いつ読んでも癒されるマンガになっただけでなく、その勢いはグッズやカフェにまで広まった。

グッズも売れる相乗効果

アニパラカフェでは、おじさまと猫のコラボカフェが、話題沸騰、予約殺到する人気ぶりだ。

『おじさまと猫』カフェは、そこで発売される限定グッズもさながら、ランチプレートのラブリーさもウケている。

単行本発売と合わせて、サンリオグッズとのコラボも実現。これも『まさかの』だと思う。

読者を和ませ、グッスも買わせて、口コミで良さが伝わる漫画は、ここ数年なかったかもしれない。

アニメ『君の名は』も口コミで流行ったが、映画を山ほど観てきた私からしてみれば『バタフライエフェクト』や『イルマーレ』の焼き増しにしか見えなかった。

それに比べて何の焼き増しでもない『おじさまと猫』は、本当に癒されるし、素直に心にしみる。

©twitter.com/sakurai_umi
まだ単行本を読んでない人は、とりあえずツイッターでチェックしてみる事をおすすめしたい。

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