アエロメヒコ航空・メキシコ中西部で墜落事故・乗務員・乗客全員生還だが、パイロット重症…


海外旅行のシーズンとなり、どこの航空会社を使って目的地に行こうか未だに悩んでいる人も多いだろう。あまり日本でも評判が芳しくないメキシコの格安航空会社アエロメヒコ航空AM2431便が、7月31日午後3時20分、離陸後すぐに墜落した。

一歩間違えると搭乗者全員死亡という大惨事の中、奇蹟的に搭乗者全員の生存が確認された事故だが、アエロメヒコの安全性が問われる事は事実である。

©AP

事故を起こしたのは、アエロメヒコAM2431機(搭乗数103名・乗務員4名・乗客99名(内訳:大人88名、子供9人、乳児2名)全員が生還しているが、2人が重度の負傷だという。機材はエンブラエル190型機(機体記号:XA-GAL)。

重傷者の内訳は、1人は操縦士で、2人が重傷を負い、一人は操縦士で、背骨の手術が必要となり、もう一人は少女で体の25%に重度のやけどを負っているという。

AM2431機は、メキシコ北部デュランゴの、ジェネラル・グアダルーペ・ビクトリア国際空港からメキシコシティ国際空港に向かうはずだった。

デュランゴ州の空港から約10km離れた地点で、轟音に包まれた機材は炎上。空に向かって黒煙が上がり、乗客は間一髪で脱出したという。

デュランゴ州民間防衛庁長官のアレクサンドロ・カルドーザは『離陸時の天候は悪く、雨や雹が降っていた上、機体の様子もおかしかった。マシントラブルと天候のダブルトラブルに巻き込まれた中で乗客の命が助かったのは奇蹟としか思えない。』と語っている。

事故が起こった機内の様子を、17歳の搭乗者Ashley Garcíaさんが映した映像がある。

滑走路から離陸しようとしていた時から、みるみるうちに視界が悪化していくのが、窓越しに判る上、離陸した途端にブラックアウト。高度が上がった途端に、ガクンと下がり、乗客の悲鳴が聞こえたかと思ったら、炎を上げて墜落しているのだ。

この事故で、18人が負傷。2人の重傷者のうち、1人は若い女性で体に火傷を負い、一人は機長のCarlos Galvan Mayran(38)だった。カルロスさんは脊髄に損傷を負い、緊急搬送されたが、かなり深刻な状況だという。


©Dailymail.co.uk

デュランゴの知事・Jose Rosas Aispuro氏は記者会見で、機体は炎があがる前に、滑走路走行中に左翼に故障があった危険性があると指摘。

機長は滑走路に戻ろうとしたが、離陸直後だった事と、悪天候だった為、胴体着陸を試みたのではないかと発表した。

©Luise Felipe Puente

しかもこの事故機、後で発覚したのが定員オーバーだったという事だ。
運輸省大臣のGerardo Ruiz Eparzaによると、事故機の定員は乗務員も含め100人。事故機は103人乗っていた上、そのうちの2人が乳幼児というのは許可がなかった事になる。

もしもこの事故で死傷者が出ると、アエロメヒコ航空498便空中衝突事故以来の事故となる。
これは、1986年8月31日、アエロメヒコ航空498便が、航空管制許可を得ずにLAのターミナルに入ってきたプライベートハイパー機と空中衝突して左翼を失い墜落したものだった。

命は助かったが、その後はどうなると聞かれると、複雑な思いを抱える生存者が大半なのが、この事故だ。

搭乗者の一人、ジャクリーン・フローレさんは、『私たちが乗っていた機体のすぐ右に大きな穴が開いて、機体がみるみるうちにバラバラになったのよ。娘に『ママの次にここから飛び降りて逃げるのよ!』って言ったのだけど、付いてこない。娘は片足に火傷を負って出てこれなかったのよ。なんとか引きずりだして、命だけはたすかったわ。』

フローレさんと、娘さんはコロンビアのボコタから来ていたが、この事故でカバンが燃えてしまいパスポートも何もかもなくなってしまったという。

©Jose R Aispuro

『2人の息子と妻と共に飛行機に乗ったというのに、人生最低の大惨事に遭うだなんて、何がどうなったのか、何度も自分に問いたださざるを得ないよ。』シカゴから乗ったというロレンゾさんは家族の安否を確認し、ホっとしたのもつかの間、何故、自分たち家族に、この様な不幸がふりかかったのか、憤りを隠せなかった。

デュランゴ州会議員のRomulo Campuzanoは、事故機に乗り合わせていて、事故後、怪我がなかった為、地方局・Foro TVに出演し、目の前で炎につつまれながらも命からがら機体から脱出した事を物語っていた。


©AFP/GettyImages

メキシコの国内TV・Milenioによると、生還した人の中には、自力で高速道路まで歩いていき助けを求めに行った人も居たという。

アエロメヒコ航空は航空連合「スカイチーム」に所属。日本には2006年11月から乗り入れ、昨年にはJAL(日本航空)との提携を発表した。

成田空港とメキシコシティを結ぶ直行便を運航している関係で、日本でもメジャーな存在だが、正直評判は賛否両論である。理由はダブルブッキングが多いという事など、日本や欧州の航空会社に比べて大雑把だという事だ。

事故に関して大雑把でない事を祈るばかりである。

Flames shoot out of Aeromexico plane as it crashes after take-off in terrifying video that also shows passengers running to escape the burning jet

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