【作り物】世界初、3Dスーパーモデル?Shudu Gram登場!


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この写真を見てほしい。これ、実はリアルの人間の写真ではなく3Dなのだ。


©boredpanda.com

ロンドンを拠点に活躍するフォトグラファーであり、デジタルアーティストのキャメロン・ジェームス・ウィルソンが作り上げた『虚像』であり、世界初の3Dスーパーモデルである。

キャメロン・ジェームス・ウィルソンは、15歳からカメラマンの下働きとして働き、今は、Hub Magazine、La Parisienne、modelknowledeと契約するカメラマンだ。

Shuduのインスタがアップされ、プロフィールに『世界初の3Dスーパーモデル』という肩書がついた途端、アクセス数が爆発的に増えた。そこで『生みの親』であるキャメロンが、何故、彼女を作ったのか、語りだした。

『Shuduは僕のイマジネーションで作ったものなんだ。僕が毎日仕事上インスピレーションを得ているものを人間として形に残しているのが、Shuduとも言える。残念ながら彼女は本当の人間じゃないから、皆の目の前に姿を現す事は出来ないよ。でもこうしてインスタを通して君たちに出逢い、表現する事は可能だよね。』さらにキャメロンは、こう付け足した。


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『僕がShuduを作る時、思いついたのがアフリカ系の黒人女性で行こうと思った事。白人女性で同じ事をやったとしても、整形を繰り返したスーパーモデルが嘘をついていると思われるからね。アフリカ系の女性であれば、ムーヴメントが起きるのではないかと思ったからさ。』

確かに、今までのスーパーモデル業界で、アフリカ系女性は、一代ムーヴメントを築いてきた人が多い。

Shuduのルックスは映画『デザートフラワー』のモデルとなった、アフリカ系スーパーモデル、ワリス・デイリーを彷彿とさせる。最も、ワリスが今回のキャメロンの取り組みを聞けば怒るのは、目に見えているだろうが。

ワリスは、アフリカ系モデルのさきがけとなった人物だ。

13歳の時、ラクダ5頭の為に60代の男性の妾にさせられそうになったが、ソマリアの首都モガディシュに住む叔母の家まで裸足で砂漠を逃げ切り、叔母の夫(駐英ソマリア大使)が英国赴任の時にメイドを募集しているのを知り、英国に移住。

帰国させられる難を逃れ、マクドナルドでバイトをしていた所、写真家のテレンス・ドノヴァンに見出され、モデルとしての道を歩み始めたという話だ。

ワリスの成功の影には、肉親の支えと、彼女を人種を超えて理解しようとした欧州の人々の支えがある。だからあの話は人々の心をうった。だが、Shuduにそれがあるかといえば、NOだ。

批評家も、キャメロンが3Dでスーパーモデルを作り上げた取り組みに驚きを隠せないだけでなく、欧州の白人の男性が、アフリカ系の女性をわざわざ題材にしてスーパーモデルを作った事に関して、物議をかもしだしていると問題視しているのは確かだ。

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Shuduを作った事で、何等かの莫大な営利が発生するのであれば、問題となるのではと、モデル業界は気が気でない。

世間で賛否両論の嵐が沸き起こる中、キャメロンは、Shuduを作る事で儲けを出そうとは思ってもいなかった事が判明。

Shuduを作るのにかかったコストは、£2,000 GBP(日本円で約30万)だったので、写真家件デザイナーとして、Shuduを使って何か儲けようと思ってなかったらしいのだ。

『僕にとってShuduを作るのは、写真撮影をするにあたり、モデルの美しさを学ぶ一工程に過ぎない。学んだ事を具現化する工程に過ぎないんだ。まさかここまで賛否両論の嵐になるとは思ってもいなかったよ。』
例え、写真家の試みだったとしても、3Dでアフリカ系のモデルを作って発表したというのは、何等かの責任を負わされる事は間違いないだろう。

欧州では、以前にも3Dアーティストが、CGIでスーパーモデルを作りインスタで公表した所、フォロワーからブーイングの嵐が来るという事があった。

モデルは、生身の人間がデザイナーの要望以上の魅力をクライアントに伝える事が役目である。

リアリティを出すという以上に『本物の内面も表現する』という意味では、メイクアップアーティストの手腕も現在見直されている。本年度(第90回)アカデミー賞のメイクアップアーティストが、辻氏の手に渡ったのは、その証拠だ。

いくら表面だけ、そっくりさんにした所で内面を出す過程は、モデル、俳優、メイクアップアーティストには敵わない。

今回の件で、最も倫理的な意見の1つが、3Dのアフリカ系のスーパーモデルが出た事で、私たちが『普段見て見ぬふり』をしている問題が浮上してきた事だった。

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Shuduを見て『ステキ!』『イイネ!』を気軽に言える人は、仕事や趣味の場で起こる問題に置いて無責任であり、本人もまた都合が悪い事は無視をすると公言している事が明らかになっている。

確かにキャメロン氏が、Shuduを作った目的は、半分評価されるべきだったかもしれない。だが、過剰に彼をほめたたえる人々の浅はかな芸術観念が、賛否両論の嵐を巻き起こした事は間違いない。

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