英国北部、グレーター・マンチェスターのボルトンに住む、
二児の母クレア・フィーディング(34)が、心臓発作で死亡した。
©Facebook/Claire Fielding
原因は、耳鳴りの民間療法として使われる微量のコカインを
ワインと共に14年間飲んでいたからだった。
彼女と17年来の付き合いになる親友のジェームス・グッドイヤー(41)によると、
『クレアの耳の症状は、ここ数年で悪化していた。
それだけじゃなく呼吸困難になりパニック発作を起こす事も度々あったし、
いつか、こんな時がくるかもしれないと覚悟していた。』という事だった。
彼は彼女の行動を嘆いていた
『なのに彼女は毎晩ボトル半分のワインを開け、コカインをやる。
それが耳鳴りの改善につながると思っていたんだ。彼女が使うコカインの量だと、
一日200ポンド(約25000円)かかる。普通の子持ちの女性がやる事じゃない。』
グッドイヤー氏によると、クレアは目覚まし時計のアラームが
全く聞こえない程難聴に陥っていて、ここ数年は、彼が彼女を
起こしにいっていたという。
だが、この7月彼女が亡くなった時は違った。
最初はアラーム代わりに彼女を起こしたが、その後に、うめく彼女が
『救急車を呼んで』と叫ぶのが聞こえたのだ。
そこでグッドイヤー氏が、目の当りにしたのは、既に血色が失われた唇で
のたうち回っているクレアだった。
©Facebook/Claire Fielding
『ここまで耳が聞こえなくなる前は、彼女は活発だった。
でも耳の症状がひどくなり民間療法に頼りだしてから、彼女は変わったんだ。』
グッドイヤー氏は嘆く。
国立ボルトン病院のアニンディーヤ・ポール医師は、彼女が姿を見せなくなったのは
今年の5月から。亡くなったのが7月なので、その時にはもう危なかったといえる。
ポール医師いわく、クレアがコカインを摂取しはじめたのは’02年からで
常習となりやめられなくなったのが、今回の死因だろうと判断している。
©Facebook/Claire Fielding
彼女は、’10年に Channel 4のゲームショーに、
アル中や麻薬中毒者の自立支援施設『Bolton Drug and Alcohol service』のメンバーとして出演。
施設で働いていた従業員リンジー・プライスによると、
この施設に居た頃、クレアは、4g接種していたコカインを半分にまで、ワインも半分に
減らすことが出来た。
『おそらく彼女は、子供たちのために、麻薬をやめようとしていたのでしょう。』
死後の血液検査で判明したのがクレアは、コカインの他に、
イブプロフェンやパラセタモールなど解熱鎮痛剤を常用していたことが判明。
英国でも解熱鎮痛剤として広まるパラセタモールは、大量のアルコールと共に接種すると
死に至る危険性があるというのは前から言われている。
そこにコカインが加わればリスクは何倍にもなる。
彼女は判っていながら、死への階段に足をかけたのだろうか。