ロシア連邦・西シベリアに位置するハンティ・マンシ自治管区の
石油パイプライン従業員の1人アナトリー・テューペイさんは、
川で重油にまみれて身動きが出来なくなっている
仔猫二匹を、自らも重油にまみれて救った。
『ついこの間は、この川で、オイルまみれになった人を
救ったんだよ。今日は猫なんだね。』というアナトリーさん。
その言葉とは裏腹に救出劇は簡単なものでは、なさそうだった。
河川の汚染度が酷い地域で、溺れてかけていた仔猫二匹を
救うのは至難の業。
『でも遠くから仔猫が助けてくれって泣いてるのが
耳にはいったとしたら助けないわけにいかないだろう?』
仔猫たちの毛は重油で絡まり、首まで重油につかり、
アナトリーさんが助けた時には、皮膚呼吸もままならない状態だった。
すぐさまアナトリーさんは、仔猫たちを家につれて帰り、
洗い様子を見た。
今では、仔猫二匹は、アナトリーさんの愛犬と仲良くなっている。
しかし問題なのは、ロシア連邦のパイプラインの管理の悪さだ。
2015年の夏からこのパイプラインでは重油漏れが続き、
河川の汚染が止まらない。
パイプラインで働く従業員たちが人海戦術で除去作業に
あたっているが、今後も、この様な事は起こりかねないと
非難の声もあがっているのだそうだ。