米オクラホマ州在住のアビー・アハーン(34)は、
パイロットの夫ロバート(34)との間に、ディラン(7)、ハーパー(5)と
2人の娘が生まれた後、3人目の新しい命が宿った事を喜んでいた。
(C)Abbey Aharn/Sarah Libby Photograpy
しかし喜びもつかの間、妊娠19週目の検査で、アビーは、
お腹の中の赤ん坊が、妊婦1000人に1人の脊髄性の難病に
罹患している事を知る。
アビーは、ショックに耐え切れず、一時は堕ろす事も考えた。
仮に生まれたとしても、お腹の中の子供は、保育器の中で
命を終える事になり、その命は半年と持たない。
家族と過ごせる時間は、生まれたばかりの僅か
数時間しかないというのだ。
(C)Abbey Aharn/Sarah Libby Photograpy
夫ロバートは、わずかの間でも、生まれてくる子供を
自分たちの家族に迎える事を決意。
アビーの背中を押した。
生まれて来た子供はアニーと名づけられ、
ベットの上で、家族と共に14時間58分、過ごし、その後、
家族の意思で、アニーの臓器は死後臓器移植される事となった。
アニーは低酸素状態で生まれたため、
殆どの臓器は移植するレベルに満たなかったが、
唯一心臓だけが移植に適するレベルに達していたのは
アニーが生きた証かもしれない。
母アビーが、出産に悩まされたのはこれが始めてではない。
金髪の次女ハーパーを出産した時は重度の妊娠中毒症に悩まされ
33週目(9ヶ月)で出産。
1ヶ月を保育器で過ごすこととなった。
今は、この写真の通り元気でアニーが生まれた事を
誰よりも喜んでいた。
(C)Abbey Aharn/Sarah Libby Photograpy
アニーは、家族と僅かな時間を過ごした後、
保育器の中で、半年の生涯を終え、臓器移植が行われた。
アビーは、
『私たち家族がアニーと過ごした時間は決して
無駄ではなかったと思うし、幸せだったと思うわ。』
と語っている。
彼女のお腹の中には、新しい命が宿っている。
米国のNational Institute of Healthによると、
アニーの様な脊髄性疾患は妊婦1万人のうち1人という確立で、
その多くが流産直前というケースらしい。
アビーの様に、生まれてきて、僅かな間でも家族と
対面できるケースは極めて稀だという事だ。