飼い主に見捨てられ人間不信になった保護猫が巡り合った運命の相手とは…


『この子を引き取ったのは、私にとって神様の思し召しで、運命だわ』シェルターのスタッフの娘トリーが胸を張る猫が、この子・バトン(雑種5歳)。

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バトンの飼い主は、トリーさんと彼女のボーイフレンドだ。2人が仕事でアパートを開けていると、玄関にお迎えに来てくれるだけでなく、寝るときも一緒。だが、ここに行き着くまでの道のりは険しかった。

バトンは、米マサチューセッツ州・サドバリーにある、保護シェルター『Buddy Dog Humate Society』から、’14年に老夫婦の元に引き取られていった猫だった。

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サドバリーは、サドバリー・バレー・スクールがある所でも知られている。授業もテストもなく、人から指示を受ける事もない、子供の好奇心で学ばせるというユニークな教育方針で知られる私立校だ。

かといって、そこに住んでいる人全てが良心的であるとも限らない。
老夫婦は、バトンの前に犬を飼っており、寂しいからという理由でシェルターからバトンを預かり飼う事に決めた。しかしバトンを飼った翌年、犬が亡くなり、老夫婦はショックで何も飼えなくなったのと高齢である事を理由に、バトンを元の施設に返してしまったのだ。

一身上の都合とはいえ身勝手である。よく高齢者の心の癒しの為に犬や猫を飼うことを安易に勧める人が居るが、バトンの様なケースになるのであれば勧められない。

しかもバトンは施設に返された時の年齢は、人間で言えば20代にあたる年。トラウマになったと言っても過言ではない。飼い主に10年以上寄り添った結果であったとしても、辛いというのに、これはあまりである。

バトンに感染症があったわけでもない。保護猫を飼い主に引き渡す前に感染症に罹患していた場合は、感染症を治し、飼い主の了解を取ってからという事が原則になっている。良心的な飼い主であれば治療費も負担する事もある。

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シェルターに戻ったバトンは、ロビーをウロウロし、職員がケージの中に入れようとすると夜中じゅう吠えまくったという。

トリーは、シェルターの職員の娘さんで、シェルターに引き取られてきた当時は病気だったり、人間を信じなかった仔猫や仔犬たちが、職員の懸命な看病により愛情豊かな顔だちになり、飼い主に引き取られて幸せに暮らしていくのを見ていた。

『他の仔猫たちとバトンは正反対。バトンがああなってしまった訳は判るわ。だってバトンは貰われていったのに、全然幸せじゃなかったんだもの。しかも飼い主さんの都合で捨てられるなんて。バトンは、人間に対して不信感を持っていたし、そんな目に遭うのならもう誰も私を飼わないでと思っていたと思うわ。』

トリーは、バトンが老夫婦の元で飼われていた間、元々居た犬に気を使っていただけでなく、老夫婦に本当に愛されていたかどうかも疑問だったという。だからこそ、そんなバトンに惹かれた。自分ならそんな目に遭わせないと。

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が、トリーの母親は職員だったので、娘の選択に対してシビアだった。
『ママは、貴方がバトンの人生を変えられると思うの?もっと可愛らしくてフレンドリーな子を家に連れて帰ってくるかと思ったら、バトンなの?』と怪訝そうな顔をしたという。

母親に怪訝そうな顔をされたトニーは、実家では育てられないと判断し、ボーイフレンドと共にアパートを借りて育てる事に、これにはさすがの彼女の母親も結果として根負けした。

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’15年7月に、トリーがバトンを連れて帰った途端、バトンは変わった。
『あれだけ悪たれをついて周囲に近寄るなオーラを出して睨みつけていたバトンが、安心してソファーの上で眠っちゃったのよ。私たちも驚いたわ。最低でも3か月ぐらいは、慣れないんじゃないかしらと覚悟してたのに、こんなに早く、あっさりと馴染んで、安心してくれるなんて…どんなに不安だったんだろうって…。』トリーさんはつぶやく。

バトンの本当の性格は、キュートで、周りをハッピーにする女の子だった。
『自分に対する扱いの悪い人や、シェルターの中じゃバトンは気難しくて心を開こうとしなかったわ。それは人間でも当然よね。この子はもともと愛情深くて洞察力も鋭い賢い子なんだと思う。愛情をかけて育て、将来を約束してあげればいいのよ。』引き取ってから2年半が経ち、バトンは、以前にもまして聞き分けの良い猫になったという。

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たしかに元々バトンは保護猫で、一度は酷い見捨てられ方をされたという事ももあり、人に馴染もうともしなかった。トリーさんが引き取って2年半した今でも、時々気難しい面を見せたり暴れたりする事はあるという。だが、前に比べたらずっとましになったという。

今は、トリーさんの家にお客さんが来ても噛みつく事はなく、おとなしくしているのだという。トリーさんが言う通り、バトンが彼女に引き取られたのは運命なのかもしれない。

Woman Took a Chance on “Cranky” Cat That No One Wanted, Right After Adoption Everything Changed.

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