マルチミュージシャンで俳優のデヴィット・ボウイが、
2016年1月10日、ガンの為死去していた事が判った。
享年69歳。
ボウイは、1月8日の誕生日付けで、
通算25作目となるニューアルバム
『Blackstar』をリリースしたばかり。
デヴィット・ボウイは、ロック界のマイルス・デイヴィス
でありソニー・ロリンズとも言える。
人気が出て音楽スタイルを確立したミュージシャンであれば、
ファンを失う事や、確立したスタイルを壊す事の恐れから、
あえて、人気絶好調だった時と同じ音楽スタイルを貫こうとする。
だがボウイは、ファンや時代が付いていこうが、そうでなかろうが、
自分を脱皮させ、変化させたアーティストだった。
その生き様は、カルチャークラブ、デュランデュラン、
デヴィット・バーンなどに、影響を及ぼした。
その一方で、飛行恐怖症な為、’73年の初来日時に船で来日、
シベリア鉄道で帰国という、とんでもない遠回りで往復していた事が発覚。
が、’06年に撮影された映画『プレステージ』では、
ヘリコプターに乗っているのだから、ボウイの人生には
不可能が可能にするとまで言われていた。
10年以上前の’04年のドイツ公演中に、
肩の痛みを覚え倒れ、心臓手術を受けるという
命の危機を乗り越え、奇跡の復活をとげたボウイ。
同年のオスロツアーでは、
客の投げたロリポップがボウイの目に当たり、
ボウイはロリポップが瞼にくっついたままライブ続行という
強行軍をしていた事も判明。
2011年以降からは、音楽活動をほぼ停止していた為、
2013年に突如復帰してきた時には、
ボウイのトリビュートアルバムを作ってしまった、
エコー&ザ・バニーメンのフロントマン、
イアン・マッカロクは蒼ざめたそうだ。
この様に数々の苦難を乗り越え、
不死鳥の様によみがえってきたボウイ。
今回も18ヶ月の闘病の末だったという。
世界中のファンに復活を切望されていただけに残念でもある。