ターミネーターやウルヴァリンも現実に?DARPAって何研究してんの?


戦場に不死身の兵士がいたらどうなるか。想像しただけで恐ろしくなるが、それを実現すべく資金提供している所があるという。

それが米国防高等研究計画局( DARPA(ダーパ))で、軍隊使用のための新技術開発および研究を行う米国国防総省の機関だ。

構成人数は300人で、研究者はその半数の150人ながら、インターネットを作りGPSを世に送り出すなど、世界を変える発明の原型を世に送り出した研究機関がここである。

研究内容は政府や民間機関の干渉を受けず自由かつ資金も豊富であるため、毎年DARPATechと呼ばれる新規募集には、SASUKEのノリで3000人の『我こそは』と思う人間が殺到するという。

さすがにターミネーターやウルヴァリン、レプリカントまでは作れないが『人工皮膚』や『細胞の自己再生能力を強化するスグレモノ』を既にこの研究機関は開発し、軍の最前線に送り出し、一部のものは市場に出回っているという。

1:仮想現実コンタクトレンズ

トム・クルーズの『マイノリティ・レポート』や『ミッション・インポッシブル:ゴーストプロトコル』の世界が現実になったのがこれ。

相手の情報が視界に映し出されたり、瞬きのパターンで視界を記録、送信、プリントアウトすることができる代物。落としたら大変な事になるでは済まされない。『DailyMail』の記事では’14年には実現化と書いてあるが、そんなわけがない。

2:人造血液

バイオテクノロジー企業Arteriocyte社とDARPAが共同開発したもので、臍帯血由来の造血幹細胞を培養する形で製造される。1単位の臍帯血から、20単位の濃厚赤血球を3日で製造できる所がポイントだ。

©wired.com

だがこれ、かなりコストがかかり、研究に成功した10年前で1臍帯血あたり5000ドルかかった所が欠点だった。これが1臍帯血あたり1000ドルとなれば軍事用に、さらに500ドルを切れば民間用に臨床試験が可能なのではと見込まれている。

輸血用赤血球の使用期限は赤十字社が42日としているのが、医療専門家は、新鮮な血液は『1か月未満で使用不可』であり、事実2週間で感染症や臓器不全の危険性が高くなることを主張している。
人工血液であれば、戦場でこのリスクを背負わなくてよいという見解から来たのだろう。

3:ジェイソン・ボーン?アーロン・クロス?

神経回路に侵襲(体を傷つける事)性のある物質や刺激から身を守り制御する装置を埋め込む事で、驚異的な自己治癒力を高めるという『エレクトRX(エレクトリックス)』プロジェクトの事。

©newatlas.com

…かといって、マイクロチップの100分の1ぐらいの装置を脳に埋め込まれた患者が、ある日突然記憶がなくなって身体能力バリバリのジェイソン・ボーンになったりするわけじゃない。

まだまだ実験段階で、これらは免疫機能の調整に関わる回路が含まれていて、民間に応用すれば、関節リウマチ、全身性炎症反応症候群、炎症性腸疾患、脳疾患に応用できるというのだが、脳の領域は何はともあれ未知である。

戦場でPTSDやヤク漬けになる戦士を利用して人間兵器にしてしまう筋書きが、ジェイソン・ボーンのスピンオフの『ボーン・レガシー』。主役のジェレミー・レナーが、体に埋め込まれたマイクロチップを引きちぎるシーンがある。そんなにうまくいかないという事は目に見えているだろう。

4:出血した内臓を泡で覆って止血

負傷した人は一時間以内に医療機関に搬送するというのが救急の暗黙の了解だという。その暗黙の了解を破るかもしれないのが、この創傷止血システムだ。

’10年よりDARPAがArsenal Medical社に13億の資金提供し開発を推進しているのが、傷ついた臓器からの内出血による死亡を発泡性のある液体で防ぐシステムだ。
これは致命的な臓器損傷を受けた負傷者に対し劇的は回復力を見せている事が臨床試験の結果明らかになっている。

医療機関で致命的な肝臓損傷を受けた負傷者の生存確率は8%だが、この止血システムを導入した場合、生存確率は7割以上にアップしたという劇的結果となった。

この泡は、止血後1分で簡単に取り除く事が出来る上、痕跡が残らないので、医師たちも処置がしやすく、戦場では兵士の生存率は上がり、内臓の出血多量による死亡が減る事が確かだ。
FDA(アメリカ食品医薬品局)の認可さえ降りれば、民間の医療機関でも臨床試験に入るだろう。

5:ウルヴァリン?ターミネーター?

シュワちゃん演じるターミネーター・T-800は、銃に撃たれても短時間で修復する自己再生能力が備わっていた。それ以上に自己再生能力が備わっていたのがヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンだ。

保険外の歯科医療なら、根本まで喰われた歯をセラミックボンディングで修復する事は可能だが、今回DARPAが資金提供してるのが、南ミシシッピ大学マレック・K・アーバン博士らのチーム。内容は自己修復能力を持つプラスチックだ。

このプラスチック、亀裂などのダメージを受けた部分が赤く変色する性質と、光や温度変化、pH変化で自己修復する性質を備えている。
今の所、軽量化の課題を抱えている航空機に転用されるそうだが、これが人体となると、チョと怖い気もする。

いかがだろうか。
軍の管轄下とはいえ『映画の中の事がすでに現実になっている』という事は、良いこともあるが笑えない事もある。

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