11月8日に米国大統領戦が控え、ドナルド・トランプか
ヒラリー・クリントン。
どちらに投票しても『国民が望む米国にならない』と言われる選挙で
『受け皿になろう(Better for America)』と遅咲きながら、
無所属で立候補した議員が居る。
エバン・マクマリン。
モルモン教徒で、元CIAという訳あり経歴の持主だ。
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マクマリンは、’76年
ソルトレークから南に80キロの都市、
ユタ州 プロボ生まれ。
生後すぐにシアトルに移住し育った。
ユタ州は、モルモン教徒が多く、エヴァンも
ワシントンの高校卒業後は、
南ブラジルにあるモルモン教徒のミッション系学校に入学。
その後、ユタ州のブリンガム大に入学。
ブリンガム大卒業後は、国連難民弁護官事務局(UNHCR)で働き、
アンマン、ヨルダンなど中東の事務局を転々とした。
その業績を買われ、’01~’11年までCIA対テロ対策部に所属。
その後、’15年まで下院でキャッシー・モリスの下で
政策部長として働くが、
大統領戦出馬の為、辞職した。
今月19日現在、マクマリンのユタ州での投票数は、
トランプより4ポイント、クリントンより7ポイント上回った。
このままユタ州で彼が勝てば
’68年以来、無所属の大統領候補が州レースで勝利を収める事になる。
大統領指名候補になったモルモン教徒といえば
ロムニー前マサチューセッツ州知事が有名だ。
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が、モルモン教創始者のジョセフ・スミスも
1844年に立候補している。
モルモン教徒に厳しい目が向けられてきたのは、
教徒以外は神殿に立ち入る事が出来ないという
秘密主義や過去に重婚を認めていた事。
嗜好品の禁止が大きい。
マクマリンが、大統領になればトランプの様な暴挙に
出ないだろうと言われているが、オバマ大統領時代に
ようやく認められた性的マイノリティへの人権問題などが事実上、
元の鞘に戻ってしまう。
米国人の3人に1人はモルモン教に対し『好ましくない』という
印象がある。
前回ロムニー氏は、モルモン教にふれず、政策一辺倒で
賞レースを勝とうとしたが人種の壁を乗り越え、宗教を味方につけたバラク・オバマに破れた。
誰が大統領になっても、いい意味での劇的チェンジは
難しい米国だろうか。
ヒラリーやトランプが勝てば最高齢の大統領になるが、
マクマリンが勝てば、JFKがもつ最年少大統領記録を
塗り替えるかもしれない。
映画の様に『元CIAが世界をかえる』のは壁が厚いらしい。
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