まだ22歳のランコムのメイクアップアーティスト
デミ・ライトが体に痛みを覚えたのは、昨年の11月。
ただの疲れだと思っていた、
それがガンのサインとは思ってもいなかった。
デミは、分泌系の臓器に発生する腺癌を患っていた。
発見された時は、既に末期。
体中の臓器にガンが転移していて
手術のしようがなかった。
発見が遅れたのは、ガンが出来た位置や時期を
彼女の妊娠と勘違いした医師の誤診によるものだった。
腫瘍が12cm程に膨れ上がった頃には、彼女の容態は悪化。
両親やボーイフレンドが傍にかけつけた時には既に危篤だった。
父親のクリスさんは、管に繋がれた娘を見て愕然とする。
しかし彼女は『パパ、大丈夫だから、また明日ね』
そういった翌日息をひきとった。2月23日だった。
彼女のボーイフレンド、ミッチは
『僕の人生から何かが奪われたみたいだ』と言い
『彼女は僕の人生の勇気であり、
インスピレーションそのものだったんだから』と語った。
ランコムの売り場で働いていた同僚も
『デミは明るくて、同僚たちを尊敬していた、なのに
こんな事になるなんて・・・。』と辛さを隠せないで居る。
彼女の家族と友人たちは、デミが亡くなった腺癌全般について
ファンドを立ち上げる予定だそうだ。