ジムに通う人の中には、365日オープンする筋トレ系ジムでトレーニングする筋トレマニアや、あっちこっちのジムをハシゴしてエアロばかりステップばかり受けてロクにストレッチもしないで帰る人がいる。
これが365日続けばどうなるだろうか。実際に、この様な生活を続けてボケてしまった、おばあさんを知っているだけに筆者は怖い。
体が動いていた時はあちこちに行けたのが楽しかった、今は誰も居ない、早く死にたいと毎日呟くのだ。ジム通いとは貴方にとってそんな惨めになるための代物だろうか?
それを理論づける結果がブラジルのオンライン理化学誌『フロンティアーズ・オブ・フィジオロジー』論文で発表された。
楽しさで疲労はごまかせない
この論文で明らかとなったのは、楽しさで疲労を脳内麻薬でごまかしながら、エクササイズや筋トレを頑張りすぎると心身の健康を害するという事だ。
この研究対称はクロスフィットだが、負荷の高いステップエアロビクスでもボクササイズでも良い。負荷の高い運動が筋肉や免疫系に与える影響を、ブラジルのカトーリカ・デ・ブラジリア大学が研究した結果が出た。
その結果、僅か2日間連続で同じ運動を行っただけで、サイトカイン(炎症を和らげるために白血球が算出するタンパク質)が減少している事が確認された。
休まないでエクササイズしていると体の免疫機能が損なわれるという事である。激しい運動をした翌日に半日寝ているというのであれば、その運動はやめたほうがいいですよと体からレッドカードが出ているのと同じなのだ。
学校や会社に365日休まないで行って仕事や勉強をしろと言われたら絶対に嫌だろう。
にも関わらずジムなら毎日行きたいという人がいるから不思議な話である。スタジオで貧血でも起こしているのかフラフラしながら踊っている人をみかけるが明らかに健康に悪い。
筋トレにしても、尿タンパクが出るまで筋トレをするマニアがいるがSASUKEに出るわけでもあるまいし、と思う。
では、ここまで追い込まない為に何が必要なのだろうか。
エクササイズと休息はセット!動けと強要するIRはアウト
エクササイズをするのであれば、休息もセットで取り入れる事だ。
指導員がいくら『僕(私)たちは、いくらやっても疲れません。貴方が疲れるのはやり方が悪いから』というのであれば、それは間違っている。
ステップでもこんな解説書がついているものがあるが、踏み台昇降レッスンなんてリハビリ施設か、超初心者向けしかない。大半のステップは『ステップショー』化したレッスンだ。毎日続けて痛めないほうがおかしい。
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指導員は、自分にマッチしたメゾットでやっているから疲れないだけで『万人向け』とは言えないのだ。最も前者の様な暴言を吐くスタジオインストラクターが山の様にいる事実が、生徒の体を蝕んでいるのも事実だ。
エクササイズは、様々な部位を交互に行う事が望ましいとされている。筋トレであれば、腕や足を集中的にやらない事、スタジオプログラムでは同じ種類のものばかり続けて出ない事などである。
1日目は腕、2日目は足、また3日目はランニング、四日目はヨガという風にだ。
同じ筋肉ばかり使ったり、同じ種類の動きだけしていると、回復→強化という体の流れが出来なくなる。
ロキソニンなどNSAIDを使いだしたり、接骨院通いが癖になると、体が自力で回復しようと思わなくなり、気が付けば腰の曲がった、おじいさんおばあさんになる。
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悲鳴をあげる筋肉は、放置したり、そのまま使い続けることをやめる事だ。それは本当に痛めてしまう。夜に激しい混みあったスタジオレッスンに参加するのも『脳内麻薬でごまかして疲れがとれない』原因の一つだ。これらのレッスンに参加を強要するIRもどうかと思う。
休日に遊びまわる人がいるが、遊びまわるのではなく休息にあてる事も大事だ。
睡眠ももちろん大事だ。かといって寝だめはよくない。質のいい睡眠をとる訓練をしなければ、睡眠時無呼吸症候群を招き、一日中寝ていたのに疲れがとれないという事もある。
ロンドンでは、その様な人のために、ある試みがされている。
何と昼寝プログラムまで!
英国でフィットネスから子供向け、リラクゼーションまで幅広く運営するフィットネスクラブ
『デイビッド・ロイド・フィットネスクラブ』が今回取り入れたのが、なんと『お昼寝』ならぬ『ナパサイズ』。
時間帯としては、15~16時に行われている定員制のクラスだが、15分の軽いストレッチの後、マットの上で昼寝して終わりというもの。
このフィットネスクラブは、キッズクラスもある事から、子育て世代に対しアンケートを行った所『疲労困憊してるのに眠る暇もない、家にいたら用事をしてしまう』という人が86%になった。
そこでこのプログラムを導入したのだが、すでに満員御礼。
筆者の通うジムでは、何に参加するにしてもレッスン参加1日前から整理券争奪戦。その整理券は10~20秒で売り切れてしまう。
IRは人気でホクホク顔だろうが、そういうメンバーが揃うので参加する前から気分が重くなり、金を払ってこんな思いをするのかと嫌な気分になる事もしばしばだ。
後、10kg痩せて、ジムにこんなプログラムがあったとすれば、そんな整理券争奪戦のプログラムではなく、こういうものに参加してみたい気もする。
もっとも運動も休息もほどほどにしなければ意味がない。
メリハリの効いた生活こそが、健康をもたらすという事なのだ。
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