スーパーモデルと言えば1980年代に使われ始めた言葉なので、シンディー・クロフォードやナオミ・キャンベルを想像しますよね。
しかしデイリーメイル記者によるとアメリカ初のスーパーモデルはイヴェリン・ネスビット（Evelyn Nesbit）であるとしています。
イヴェリン・ネスビットは1884年フィラデルフィアで生まれ1967年に亡くなっています。彼女はまだファッション写真が広告媒体の一つでその勢いが増す直前だった20世紀で最も人気のあった「イットガール」だったのです。
雑誌や新聞の広告だけではなく、記念品、カレンダーなどのモデルを務めた金ピカ時代（The Gilded Age）のセレブ中のセレブでした。
彼女が名声のピークにいる時、元恋人の殺人事件に巻き込まれ、その裁判は「世紀の裁判」と言われました。
ネスビットはモデルになってすぐに需要の高いモデルとなりました。家族をニューヨークに呼び寄せた1900年（16歳の時）に、印象派の画家のジェームス・キャロル・ベックウィズが彼女を有名な画家やイラストレーターに紹介すると彼女はニューヨークで一番の売れっ子モデルとなりました。
その後すぐに Vanity Fair, Harper’s Bazaar, Ladies’ Home Journalなどの一流誌のイラストのモデルを飾りました。（当時雑誌の表紙はイラストが主流でした。）
20世紀初頭、ネスビットはアメリカン・ドリーム・ガールとして多くの人から羨望を受けていました。
建築家で社交家のスタンフォード・ホワイト当時47歳はネスビットの3倍近くの年齢であるにも関わらず彼女を追いかけまわしていました。
ホワイトはネスビットに高価な贈り物をし、ニューヨークのハイ・ソサエティの人々を紹介してもくれました。彼等の関係が1年あまりで終わった時、ネスビットは億万長者のハリー・K・ソウと出会いました。
母親のアドバイスもあり1905年にネスビットはソウと結婚しました。
その1年後の1906年6月にソウとネスビットはタイムズスクエアの屋外劇場のミュージカルに足を運びました。そしてソウはその場にいたネスビットの元愛人のホワイトに近づき、銃で顔を2発、肩を1発撃って殺したのです。
夫のソウの事件でネスビットも目撃者として裁判で証言をしました。ソウは精神異常のため責任能力が無いとして無罪となりました。しかし8年間犯罪者用の精神病施設に入院させられました。
ネスビットは仕事に戻り、1914年には映画デビューを果たし、2冊の回想録を出しました。
1918年34歳の頃のイヴェリン・ネスビット
69歳の頃。陶芸と彫刻を教えていました。
via dailymail
夫の事件の事について詳しく知りたくなりました。
