奈良の騒音おばさん実は被害者だった?某学会の手口が怖すぎ


近所の騒音から傷害、殺人事件が起きるという騒音トラブルが後を絶たない。
騒音事件として有名になったのは、奈良の騒音おばさん事件だろう。

©asahi.co.jp

実は、奈良の騒音おばさん事・河原美代子さんは加害者ではなく被害者だったという説があるのだ。この事件の根源を辿っていけば、世間を震撼させる数々の騒音事件の根源が判るのではないだろうか。

騒音おばさん事、河原美代子さんが、奈良県平群町に引っ越してきたのは’89年。近所では明るく気さくなおばさんとして知られていた上、前に10年以上住んでいたという大阪府八尾市では近所トラブルは何もなかったという。

だが、彼女の隣に翌年引っ越してきた老夫婦が、熱心な新興宗教信者の学会員だった事から、河原さんの人生は歪み始めた。

この新興宗教は学会員による強引と取られる勧誘が有名で、学会員同士でも『初対面の人相手に勧誘するのだから断られて当たり前』という気持ちで接しているらしい。当然のことながら河原さんも勧誘を受けたかもしれないが、その時の断り方が悪かったのか、学会員の老夫婦の逆鱗に触れ、それ以降嫌がらせを受ける事となる。

河原さんは、’68年にお見合い結婚した後、夫の母親から『小脳脊髄変形症』という遺伝性の難病を患っている事を伝えられる。しかし夫の病を知らされた時には、既に長女を授かっていたというのだ。
自覚症状が出てから歩行に支障をきたすようになり、手足の自由が利かなくなり、喋る事も食べる事も出来なくなり、真綿で首を絞められる苦しみの中、夭折するというこの病。河原さんは舅さんから『嫁(河原さんから見れば姑)さんの血筋とはいえ、すまねぇ、すまねぇ』と謝られ続けられていたという。
’71年に次女を出産し、’73年に八尾市に引っ越してきてからは、’76年に長男を出産し、’88年に奈良に移り住んだ矢先に起きた出来事だった。

老夫婦は自分たちの知り合いの学会員を引き連れ、わざと早朝からフトン叩きを行ったり、寝たきりとなっている河原さんの長男が苦しみに耐えかね唸る声が五月蠅いと自治会長に訴え、さらに家を庭のライトで照らすなど嫌がらせを敢行し続けた。

生活音が五月蠅いと言われた河原さんは、CDラジカセを慣らし、フトン叩きで対抗。それを学会員がとらえた映像がメディアに流れたのが騒音おばさんなのである。

’96年からCDラジカセ騒動がはじまったとされているが、これは河原さんが、被害者と名乗る学会員に『生活音が五月蠅いといわれたから』と言及している。メディアで流れた騒音おばさんこと河原さんの映像は確かに度肝を抜く顔に見えるだろう。しかしこの頃、河原さんは長女と次女の悪口を言いふらされた挙句に病で立て続けに亡くし、夫が入院し、追い詰められていたのだ。

文芸評論家の山崎行太郎氏は、当時の報道のありかたは被害者の言い分だけを信じプライベート映像を編集して流すというのはありえないと憤っていた。

この事件があったころ、平群町に住んでいた中高年は、河原さんを普通の人だと言っていた。ご近所には、あんな事があるからといって、いつもうるさくして申し訳ないと謝っていたという。
その一方で、若い世代には河原さんは被害者である学会員共々理解できない存在だったようだ。何故なら、田舎町で自治会に入会する事や、犬の糞の始末など、当たり前の事を守る事は、その町で村八分にならない為にやらなくてはいけない暗黙の了解でもある。だが、河原さんは干渉されるのを恐れてか自治会にも入らず断固としてマイルールを貫いていたらしい。

河原さんは’47年富山生まれ。こんな事を言うのもなんだが富山の人は年代を問わずキツい人や主張の強い人、アテクシ系の人が多い。
納得のいかない事に対しては首をウソでも縦に振るという事は出来ないが、のめり込んだものに対してはとことんつきつめ粘着質な人も多い。この事件が裁判になった時に供述文を便箋70枚に渡ってしたためるなど狂気の沙汰だ。読み上げた時は裁判官が止めに入った上、一蹴したという都市伝説まで残っている。そういった気質が学会員の老夫婦の逆鱗に触れたとすれば最悪のパターンだ。

河原さんと学会員の対立が原因で起きた奈良騒音事件は、’07年4月、度重なる地裁での判決が繰り返され判決も二転三転した後、最高裁で、河原さんへ1年8か月の実刑判決を下した。
が、その後、住民は河原さんに矛先を向けたのではなく、事件の諸悪の根源を作り出した学会員に向けられ、結果として学会員の老夫婦が平群町を出ていく結果となり、刑期を満了した河原さんは今は平群町で静かに暮らしている。

世の中、挨拶程度の付き合いにしておいた方がいい人の例として、保険、宅配、宗教など業務に勧誘が絡んでいる人が挙げられる。河原さんのケースも隣に引っ越してきた人が熱心な宗教関係者であった事から不幸がはじまった。

広告代理店に勤務していた父親は私に、保険、新興宗教、食品のフランチャイズ宅配業者、学習塾関係の人間とは浅く付き合えと言っていました。これらの職種の人がノルマ達成の為に身内や友人にまで勧誘をかけ、果ては友情も壊したり利用する事もあるからだ。

『騒音問題研究所』の代表、橋本典久氏によると、騒音問題は音量ではなく、感情公害だという。
音の大きさよりも、音の発生者とそれが耳にはいる人の人間関係と心理状態がぶつかり、最終的には僅かな音でも耳障りになるのだという。
今回の騒音おばさんの一件は、音が発生する前から、感情のぶつかり合いや、感情公害がなりたっていた、しかも喧嘩を売ってきたのは勧誘業の方である。これはいががなものだろうか。

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